子供のための歴史講座18:黒船来航
娘「ビックリしたろうね」
娘「なんか呑気だなぁ」
しかし攻めてきたかもしれないという噂も広まり、次第に不安が高まっていった。そこで幕府は7月9日に浦賀奉行所の役人を黒船に送り込んだ。そしてこの船の責任者はペリーという名前で、将軍に親書を渡すのが目的だとわかる。
娘「お手紙を届けに来たの?大砲を持った郵便屋さん?」
そんなに優しくはない。親書を託せる偉い奴を連れて来い。さもなくばこのまま兵を率いて北上し、直接将軍に親書を渡すぞと脅したんだ。
娘「将軍はどうするの?」
寝てた。
娘「ん?」
娘「どんなお手紙だったの?」
開国を迫る内容だった。そしてペリーが帰った10日後に徳川家慶が亡くなってしまう。幕府は慌てて動揺し、全国の大名や旗本、庶民にまで「何か名案はないか?」と質問する。江戸幕府始まって以来、こんなことは初めてだった。
娘「んー、テンパってますなー」
とりあえず軍備増強だ!そうだ薩摩にジョン万次郎とかいうアメリカ帰りがいたな。すぐに呼べ!と、大騒ぎしているうちに半年が過ぎた。そしたらペリーがやって来た。
娘「え!?1年の約束じゃなかった?」
そこをあえて半年で来たから、幕府は大慌てになった。日本の混乱を突いて交渉を有利に運ぼうというペリーの策略だね。そして浦賀は再び見物人が溢れて、小舟で挨拶に行く輩がいて大混乱になる。
娘「何やってんだか・・・」
ペリーは日本人は鯛が好きだと知っていて、たくさん釣って来ていた。そして鯛でフランス料理を作って、日本の使者に振る舞ったんだ。珍しい料理に大喜びした日本の役人達は、何だかんだ用事を作って黒船に行ってはフランス料理を楽しんでいた。
娘「ダメだこりゃ。でもフランス料理は箸で食べてたの?」
ナイフとフォークだよ。役人達は先に行った人たちの話を聞いて、十手をナイフに、孫の手をフォークに見立ててテーブルマナーを練習した。
娘「マジかぁ!」
娘「それから、どうなったの?」
日米和親条約を結ぶのだ。幕府は揺れたが、最終的にはアメリカの意を飲むしかないと判断したんだね。
娘「ふーん、じゃあ江戸時代はアメリカの人がたくさんやって来てたんだ」
ところが、そうでもない。アメリカは南北戦争に突入して、外交どころじゃなくなるんだ。その間にイギリス、フランス、ロシアなどが接触してきて、そっちとの仲が深まるんだね。
日本もこの後、桜田門外の変があったりして幕府は揺れて明治維新が始まる。歴史が動いた時代だね。ここら辺りの話は、また別にしよう。
娘「私も孫の手でフォークの練習するぞ!」
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