善意と寄付と物乞い
※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 寄付に関して2つのニュースを同じ日に目にしました。SMAPの中居正広さんが石巻市の避難所を訪れ、おもちゃやゲーム機を配ったことが騒動になっているというニュースと、来日中のレディ・ガガさんの寄付に関する話題です。中居さんの件ですが、避難所を訪れて子供達におもちゃを配ったというだけの話ですが、ボランティアに訪れていた子供達にもおもちゃが配られ、おもちゃをもらえなかった親が市役所に講義して市がおもちゃを回収したので騒動になりました。 中居さんが石巻市の予算で買ったプレゼントを配ったのなら、中居さんの行動が軽率だったとして騒がれるのもわかります。しかし中居さんがポケットマネーで購入したものを寄付するのですから、誰に配ろうが中居さんの自由なはずです。ボランティアに来ていた子供達を被災者と勘違いしたのか、それとも労う意味で配ったのか知りませんが、中居さんが渡したいと思った子供に渡したのなら、それに文句を言うのは筋違いです。 さらに意味不明なのは市役所の対応です。個人間の譲渡に関して、市は何の権限で返却を求めたのでしょうか?さらに返却とはどういう意味でしょうか?もらった子供達のうち数人は返却するか検討中とのことですが、当然返却先は中居さんですよね。まさか市は市に対して返却しろなんて言ってませんよね。個人の譲渡物を行政が圧力をかけて取り上げるなら、それはカツアゲとなんら代わりはありません。返却するなら中居さん宛てに、せっかくですがこのような高価なものは受け取れませんので、お気持ちだけ頂戴いたしますとかの手紙を添えて返却するのが筋でしょう。 以前、避難所に現れた男性が1人あたり「生活するのに使ってください」と数万円を渡した時に、他の避難所から「不公平だ」という声が挙がったことがありました。日本で「不公平」という言葉が使われる時、多くの場合は「俺にもよこせ」という意味なんですよね。確かに今回の件は中居さんの配慮不足という面もありますが、それで中居さんを批判するのは酷ですし、そもそも批判そのものも批判の仕方も筋違いだと思います。 もう1つのレディ・ガガさんの件ですが、ガガさんが今回の震災に約2億4000万円の寄付を行なったことに対して、タレントの和田あき子さんが稼いでいる割には寄付の額が少ないと言ったという