今日はスティーヴィー・レイ・ヴォーンの命日です

1990年8月27日、スティーヴィー・レイ・ヴォーンが亡くなりました。未だに私が最も好きなギターリストなんです。驚くべきオールドな音楽センスと圧倒的なテクニックで、80年代を駆け抜けました。良く言えば情熱的、悪く言えば暑苦しいサウンドが特徴で、とにかく知らない人には一度聴いて欲しいと思います。


テキサス出身者らしく、テンガロンハットにウエスタンブーツが特徴ですが、エルメスのスカーフに金時計など、田舎の成金のような格好悪さも兼ね備えています。

1.Scuttle Buttin'


スティーヴィーの代名詞的ナンバーです。歌のないインストナンバーで、同じフレーズを繰り返すだけですが、ダイナミックな流れになっています。ライブの定番で、1曲目に演奏されることが多かったように思います。

2.Texas Flood


アルバート・コリンズの紹介で始まるこの映像は、ブルースナンバーの「テキサス・フラッド」です。背中でギターを弾いている最中に弦が切れるアクシデントがありますが、ギターを交換すると音が変わったのもお構いなしに弾いています。


3.Testify

スティーヴィーのあらゆるテクニックが詰まった名曲です。特に豪快なチョーキングが、最高に格好良い曲です。

4.Rude Mood

「絶対にやってはいけないのは、フレット上で可能な限り早く指を動かして、最後に無意味なビブラートをつけること」と、当時は人気だったギターの速弾きを否定していたスティーヴィーが、彼なりの速弾きを披露した曲です。ロカビリー風の曲調です。


5.Pride and Joy

ライブの定番ナンバーで、多くのミュージシャンにカバーもされました。


6.レイヴォーンの死

麻薬中毒を克服し、同じく中毒者だった彼女のレニーとも別れ、復活を遂げた直後の死でした。アルパインバレー・ブルース・フェスティバルに出演した後、シカゴに帰るヘリコプターが墜落して、登場していたエリック・クラプトンのマネージャーらと共に死亡しました。最後の演奏は「スイート・ホーム・シカゴ」でした。


B.Bキングは「肌の色は違っても、あいつは私の息子だった」と涙を流し、テキサスでは多くの場所で半旗が掲げられたといいます。白人でありながら黒人の音楽を演奏し、そして黒人に真似された希有なギターリストでした。最後にブルースの重鎮ジョン・リー・フッカーのコメントで締めくくりたいと思います。

ソロっていうのは物語を語るってことなんだ。競争みたいに速くギターを弾いたって、何も語れないし伝えられない。俺の言っていることがわからないか?それならスティーヴィーのソロを聴け。あの小僧だけは本物だ。


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