リスクとコスト

※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。

福島原発の問題に関して、想定外の事態という言い方が乱発されているということで批判が起こっていますね。マグニチュード8.2の地震を想定して建設されていた施設にマグニチュード9.0の地震が襲った結果、冷却ができないという事態に陥ったことから今回の問題が起こりました。設計時にはさらに大きな地震を想定しようとした人もいたようですが、1000年に一度の事態を想定してどうすると蹴られたという話が、さらに怒りを誘っています。ではどうすれば良かったのでしょうか?



危機管理の第一歩は最大の危機を想定することから始まります。福島第一原発に関しては、想定した最大の危機が低かったということになります。それでは今後は最大リスクをどの程度に想定すれば十分なのでしょうか。今回はマグニチュード9.0でした。だからマグニチュード9.0を想定すれば安心でしょうか?恐らくそれでは足りないという意見が出るでしょう。チリではマグニチュード9.5の地震が起きました。ではマグニチュード10.0ぐらいでいいでしょうか?

10.0に想定するということは、今回の東北地震の32倍のエネルギーを伴うということです。10.0は地球上の地震の最大値と言われていますが、それだって起こってみないとわかりません。では全国の原発をマグニチュード10.0に改修するとします。当然ながらそれには膨大なコストがかかりますし、そのコストは電気代に反映されます。それを誰もが許容できるかという問題も出てきます。

毎月の電気代が5000円程度だった人が、今後は毎月2万円になっても安全のために我慢できるでしょうか。そうなると低所得者の中には電気も使えないという人が出てきます。それはそれで問題になるでしょう。ようするに安全ばかりに目を奪われると、コストは天井知らずになってしまうので、安全とコストは常にトレードオフの関係にあるということを無視してはいけません。こういう時に必ずといっていいほど「お金の問題じゃない。安心して暮らせることが大事なんだ」という意見が出ますが、お金の話を一緒にしないとムチャクチャになってしまいます。

そもそも今回の福島原発に関しては、建物の耐震性には問題がありませんでした。問題は津波の方です。東電の施設だけでなく11mの防波堤が役に立たなかったのですから、今後は何メートルにするか議論されるでしょう。そうなると電気料金だけの話ではなく税金の話しになります。これまでコスト意識の低い人達が財政をメチャクチャにしてきましたが、今度は安全・安心を求める市民の声を背景に財政をムチャクチャにする可能性だってあるのです。

あまりにも大きな被害を前に、お金の話が置き去りにされて安全性ばかりが語られているように思えるのですが、これを無視すると復興したけど財政破綻したなんて洒落にならないケースだって出てこないともかぎりません。かつての神戸もそういう事態に陥りかけました。結果論で安全性を語るのではなく、コストを睨みながら最大危機をどこに設定するか国民レベルで議論をしないといけないですね。








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COMMENT:
AUTHOR: maple
DATE: 04/06/2011 00:44:52
高度成長からせいぜい数十年、そこに千年に一度の災害ですから、
想定するのも難しいところがありますね。
おっしゃるように、リスクへの対処とお金は切っても切り離せませんから。

今は、東電の社長が殆ど姿を見せないこと、後出し的な情報が多いことで、
かなり国民感情を逆なでしている気がします。

ただ、もう少し非常時マニュアルを用意しておけなかったのか…と、
素人には見えてしまいます。

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COMMENT:
AUTHOR: つるひめ 別HN turusankamesan
DATE: 04/06/2011 22:31:06
>安全とコストは常にトレードオフの関係にあるということを無視してはいけません。<
この図式は民生核技術にはおいては、あてはまりません。
既に、問題は日本を越えて世界中から日本への非難に向かってます。なので電気代がどうたらレベルの話ではありません。
この事故に関しては、沈黙されたほうが良いかと思います。墓穴を掘るし、私も貴方を見限ってしまいかねます。


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COMMENT:
AUTHOR: さかもと
EMAIL:
IP: 210.230.16.23
URL:
DATE: 04/06/2011 23:40:08
実に興味深いですね。いま起きているのは集団ヒステリーのようなものです。

失礼とは思いますが、一読してわざわざブログに公表するほどのこととは思えない当たり前のことを書かれていると思いました。しかしそれすら批判がきているのが興味深い。今の日本のちょっとした縮図ですか(苦笑)

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COMMENT:
AUTHOR: つるひめ
DATE: 04/07/2011 01:21:03
批判ってのは私のことかな。ヒステリーか、
高所から見下ろすのも一つの姿勢。
その場で右往左往するのも一つの姿勢。
私はあえて後者を選びます。確信的にそうしてます。


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COMMENT:
AUTHOR: はねもね
DATE: 04/07/2011 08:56:45
★mapleさん
>もう少し非常時マニュアルを用意しておけなかったのか…と、
素人には見えてしまいます。

ここら辺りは仕事仲間との間でもリスク管理の話題の中に出てきます。これを書くと長くなるのですが、やっぱり慢心や油断があったのだろうと思います。東北では大きな地震が何度もありましたが、それを乗り越えてきていましたからね。経験が自信になり油断に繋がったように思います。

それと原発危機の初期対応において、責任者が誰か見えなかったですよね。総理なのか官房長官なのか原子力安全・保安院の誰かなのか東電の誰かなのか、誰に聞いても明確な回答がないとどこかの記者が書いていました。こういう国家的危機の対応方法も考え直した方がいいように思います。


★つるひめさん
>この図式は民生核技術にはおいては、あてはまりません。

トレードオフが当てはまりませんか?コストと安全性の間に二律背反が生じる限り、トレードオフの関係になりますよ。安全性を高めれば高めるほどコストが低く済むことになれば当てはまらないわけですが、そうなれば原発は理想的な発電方法として世界中が原発だらけになるでしょう。しかしそんなわけないですよね。

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COMMENT:
AUTHOR: はねもね
DATE: 04/07/2011 08:57:34
★さかもとさん
おひさしぶりです。
ちょっと気になったのですが、さかもとさんって東北にお住まいじゃありませんでしたか?地震の方は大丈夫だったでしょうか?


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COMMENT:
AUTHOR: つるひめ
DATE: 04/07/2011 23:17:24
言葉が足りなかったですね。
ここでのコストとはリスクコストと思ってください。
更にここで書く内容は私が勝手に考えてることで、広瀬隆氏の書籍等は一切読んでませんよ。

自動車や飛行機や高層ビルなど、通常技術に対しては安全とコストのトレードオフを求めることはできます。
しかし、原発に関しては、他国がどうかは分かりませんが日本においては、原発の安全とコストのトレードオフが企業に求められなかったし、国民も求めなかった。現世代に便益のみ提供しリスクコストは次世代へ先送りしたのです。
それはひとえに、原発のクリティカルなリスク発生頻度が極めて小さいことと、発生した時のリスク評価が不可能な程に大き過ぎるからです。
一企業がそのリスクコストを永年留保し続けることは通常の企業会計の範囲を越えてしまい不可能です。
では国がそれを担保すべきか、可能であるか。
担保すべきではあるが、そのリスクがもたらす被害に国とて耐えきれるかどうかは不明です。
国内はともかく、国外からのリスク評価は力関係で決まる面もあります。
リスクコストが実害面だけでは無く国家としての信頼度の低下というもっと大きな枠組みの中にまで影響を与えかねません。
かように、原発の抱えるリスクコストは大きすぎます。大きすぎる故、安全とコストの一般則でのバランスが成り立ちません。

今回の事故は逆説的ですが運が良かったのかもしれません。
もしも、地震源がずれて津波の位置がずれて、福島第一の5、6号機も福島第二の1から4号機も全て、10基全てが冷却機能喪失となっていたら、世界の終りになってたかもしれません。

以前「技術は制度に従属する」とコメントしたことがあったと思います。
全ての技術は、設備だけではなく(平常時でも障害時においても)運用も含めて技術だと考えてます。
この技術に瑕疵が見つかったから次の技術はその瑕疵を越えた物にしよう。
次の技術にも瑕疵が有るならば、その瑕疵を分析、評価し更に強い技術で乗り越える。
原発に関しては、この考え方そのものの瑕疵を考えるべきではないですか。
瑕疵とは判明して分かるものです。原発の瑕疵を実証でしか乗り越えられないとしたら、それはあまりにも代償の大き過ぎる技術です。
日本国民が、この代償の大き過ぎる技術を不要と見なすならば、不要な技術だと思います。

2chからの引用ですが以下のコメントが的確です。

26 名前:名無しさん@お腹いっぱい。(長屋)[] 投稿日:2011/04/07(木) 21:13:34.75 ID:KYp5XJ/n0
なぜ原発がダメか、まじで痛感した。

原子炉事故というのは制御できなくなるある一線を越えてしまうと、
収束不能の破局的な結果に一直線に進んでいってしまうから。

特に厄介なのが、とどめなく拡散する放射能。

事故が悪化すればするほど周囲に強い放射線を放ち
作業員がますます手がつけられなくなるという、
負のスパイラル特性がある。

さらに、核燃料の崩壊熱が何年もの長期間持続するため
通常の火災のように鎮火することが無い。


そして、半減期の長い放射性物質の広域拡散と汚染。
事故の規模によっては、北半球が人類生存不可能になる恐れだってある。

このような、怪物を日本のような狭い国土で人口過密の列島に
設置するなど地雷原の上で生活するにも等しい。


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COMMENT:
AUTHOR: はねもね
DATE: 04/08/2011 12:21:37
★つるひめさん
どうも言葉の定義がズレているようです。リスクコストとはリスクマネジメントにかかる費用の総額を指します。ですからリスクコントロールを始めた時から(それが社員の安全研修であっても)リスクコストは発生しますので、「先送り」というのは適切な表現ではないと思います。さらにコストとリスクの間に二律背反が成立する以上、トレードオフは自動的に発生するので誰かに求められて行なうものではありません。

本文にも書きましたが、リスクマネジメントは最大リスクの設定からスタートします。そして今回は設定した最大リスクを上回ることが起こったわけです。おそらくおっしゃりたいのは最大リスクの設定の部分で、最大リスクをチャイナシンドロームのような地球規模のリスクに設定した場合、到底担保できるものではなくなるということだと思います。しかしこれもトレードオフが成り立ち、支払えないコストがかかるリスクは引き受けようがないので、原発をつくらないという結論になるだけなのです。

ですから私は「コストを睨みながら最大危機をどこに設定するか国民レベルで議論をしないといけないですね」と書きました。難しい話が飛び交っていますが、問題の本質はシンプルなリスクマネジメントの問題なのです。あらゆるリスクマネジメントに言えますが、最大リスクの設定を曖昧にしたり、トレードオフを無視した議論は時間の無駄です。こういうときだからこそ、原理原則を忘れないのは大事なことだと考えています。

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COMMENT:
AUTHOR: k0yaji
DATE: 04/08/2011 16:01:35
余震は未だに続き

原発事故は現在進行形

放射能の行方は誰にも予想不可能

事故処理に掛かるコストも予想不可能な今

原発がこれからも存在して行く事を前提に発言する 
のは、時期尚早です。


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COMMENT:
AUTHOR: さかもと
DATE: 04/08/2011 16:37:31
実家はひどくやられました。
詳細はメールします。

少しだけ文章が難しいので伝えたいことが伝わっていないようですね。リスクマネジメントのイロハを知らない人には理解しにくいのでしょう。がんばってください。

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COMMENT:
AUTHOR: 塙飲茶
DATE: 04/08/2011 17:47:27
原発は廃止して東電は解体するしかない。安全無視、利益追求の権化がいざとなればケツまくり。下請けにごり押しで後始末をさせて社長は病院で悠々昼寝三昧の毎日。東京のツケを東北に払わせて自分達は安い社宅で高給取り。気楽な東電社員がいい気になった挙句起こした人災の責任はキッチリ払ってもらう。

金の話をするなら直接東電にするべき。他を巻き込むな。

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COMMENT:
AUTHOR: つるひめ
DATE: 04/08/2011 19:30:02
はねもねさんのコメントにレス。
本文、そういう風には読めなかったですね。
自分としては本文文脈を押さえた上で、何を言いたいのか行間を読んだつもりで書いてます。
>問題の本質はシンプルなリスクマネジメントの問題なのです。あらゆるリスクマネジメントに言えますが、最大リスクの設定を曖昧にしたり、トレードオフを無視した議論は時間の無駄です。こういうときだからこそ、原理原則を忘れないのは大事なことだと考えています。<
そこまで書けるならば、はねもねさんが考える所の最大リスクの設定を記すべきでしょう。そこからのトレードオフを示したほうが分かりやすいのではありませんか。

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COMMENT:
AUTHOR: はねもね
EMAIL:
IP: 210.230.16.23
URL:
DATE: 04/08/2011 22:07:47
★k0yajiさん
原発は今でも日本各地に存在していて、稼動しています。今後はそれを耐震改修するのかしないのか、または廃炉にするのかという議論が出てきます。

私は今後も原発が存在し続けるべきという結論には至っていませんし、ここに書いてもいません。リスクとコストのトレードオフという前提条件が無視されて、安全性だけが語られている状況を危惧しているだけです。

コストを無視した行政が破綻を招くと問題視されていたのはつい最近でしたが、原発でも火力発電でも風力発電でもこれは同じことです。コストを無視すれば復興した次には破綻が待っているかもしれませんので、泣きっ面に蜂の状態は避けなければなりません。


★さかもとさん
了解しました。
以前のメルアドではもうありませんので、このブログにあるメルアドでお願いします。

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COMMENT:
AUTHOR: はねもね
DATE: 04/08/2011 22:08:10
★塙飲茶さん
すでに国費が投入されている現在、東電にその費用を負担しろと直接伝えるのは私の仕事ではありません。東電の責任が重いとして、それであなたは今後の電力供給をどうするべきだと考えているのですか?私は愚痴には興味がありません。


★つるひめさん
私はつるひめさんがどのように読んだのか知るよしもないのですが、本文でもコメントでも同じことしか書いていません。行間ではなく文章を読んでいただけたらと思います。

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COMMENT:
AUTHOR: つるひめ
DATE: 04/08/2011 23:05:01
★k0yajiさん宛のコメントにて、はねもねさんの今の視点に了承致しました。
私が少し先走ってしまった様ですね。
事故そのものだけでなくその扱い方も含めて、今起きている事態を、予想はしていたけれども現実に直面してしまうと言葉を失ってしまいます。
どの方向に向かって進めばいいのか、未だに気持ちが定まっておりません。
道行く人の靴やネットのブログも含めてノー天気な状況を見るたびにイラついてしまいます。

カルシウム、もっと摂取したほうがいいな。

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COMMENT:
AUTHOR: 通りすがりの通りすぎ
DATE: 04/10/2011 15:52:31
まさしく本質は経済問題。

感情論しか振り回せない人達が、ネットで得た軽い知識で専門家を気取っている。

場当たり的に騒ぐ奴らが、場当たり的な政策ばかりの日本を育ててきた。

絶対安全だと言われたから信じてたのに騙された。なんて言う人達は口を閉じて本を読むべき。その程度で騙されるなら今回も騙される。

今の雰囲気は終戦直後に似ているのでは?、というTwitterに同感だったのでお邪魔しました。

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COMMENT:
AUTHOR: はねもね
DATE: 04/10/2011 22:47:24
★つるひめさん
わかっていただいて幸いです。


★通りすがりの通りすぎさん
コメントが重複していたので一つ消しました。
経済問題だけで割り切れるとは思っていないのですが、経済問題として取り扱う視点は絶対に必要だと思います。

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COMMENT:
AUTHOR: mumu.com
DATE: 04/12/2011 17:36:25
安全に関するCostというのは費用に2の乗数をかけるようになっていくでしょうね。
何事も最大値を想定すると底辺が2の乗数分増えますからね~...............

おいらの家から20km圏内に伊方原子力発電所というところがあります。
今回の福島原発のことを考えると他人事ではないんですよね。
よって持ち運び出来る最低限のモノを決めておかねばならないとも考えて居ます。
今回のような震災が起こってしまうと思い出というのは0になってしまうのだと思うと堪りませんね。

海沿いに家を建てることに関しても同様のRiskとCostが掛かってくるのでしょうね。
今回のことを踏まえて考えるならば造成及び整地の費用を考えるととんでもない金額になっていくでしょう。
東京都心に関しても今回と同様の津波を考えると殆どが使い物にならなくなるでしょうしね。

日本は安全な住処を確保するのは不可能とも言われていますよね。
それでも住み続けて生きている人間が沢山居るという事実は、

「人の生きる力が如何に力強いモノなのか」

と言うことを暗に示しているのではないでしょうか。
おいらは不景気になった要因に「逆境が無かった」からだと考えて居ます。
現代の日本人の精神の中には逆境が必ず存在しました。
確かに現代でもありますよね。
メインが対諸アジアの問題、対欧米との問題などです。
しかし個人としての実感としてこういう問題というのは政府が対応するモノだと割り切っていたというのがありますよね。
そして政府がだらしがないばかりに国民は諦め無気力になっていたというのもあるのでしょう。

今回は個人個人が直接的に危機管理をしなければならないという認識が生まれました。
こういう危機察知能力を日本人は生かすのに特化していると思うんですよ。
しかし起こる度に混乱が生じている現状を収集出来るはずの人間達が出来ていないというのは非常に皮肉なように感じるんですよね。
最先端技術であるコンピュータや電子機器が全く役に立たない状況や相互に補完し合わなければならなかった発電所が補完し合えていないというのは疑問を感じます。
こういう問題というのは海側から発電所同士を接続して電力供給をしあうというのは出来ないのでしょうかね。
そういう情報が調べても見当たらないので困りますね。

今回のように列島内の電線では断線が発生しますし、可能性としては海を這わせても同様のRiskがあるでしょうけどね。

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COMMENT:
AUTHOR: はねもね
DATE: 04/14/2011 23:53:40
★mumuさん
ご自宅の近くに原発があるというのは、今回の事件は人ごとではないですね。四国は地震が少ないとはいえ、地震が起きないというわけではないですからね。そして伊方原発は全四国の3割以上の電力を出力していたと記憶していますので、四国に住む人にとって功罪絡めたとても重い存在だと思います。

今回の騒動では、危機管理が全くできていないように思います。象徴的なのは原発にトラブルが発生してから現在まで、誰が総責任者なのか顔が見えないということです。デーブ・スペクター氏が日本にはReader(リーダー:原稿を読む人)ばかりでLeader(リーダー:指導者)がいないとつぶやいていましたが、全くその通りだと思いました。

送電・発電の分離などいろいろなことが言われていますが、どうするのが一番いいんでしょうかね。実に悩ましい問題ですが、これは日本全体で議論していかないといけない問題ですね。

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COMMENT:
AUTHOR: つるひめ
DATE: 04/22/2011 04:17:15
記事タイトル「リスクとコスト」につられて書いてしまいましたが書いてるあいだ中、どうもしっくり来なかった感があります。
それは自分が意図してたのが「コスト&ベネフィット」で書くべきことだったと反省しています。
このくくりならば、リスクもコストの中の一要因でしかなく自分が書きたかったこともすんなり収まります。
原発とは、算定可能なベネフィットと算定不可能なコスト、で運用される技術に過ぎません。


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