テッド・ターナーという困ったオヤジ /風変わりな剛腕経営者
※この記事は2016年10月4日に、前のブログに書いた記事の転載です。
アメリカのニュース局CNNを創業したことで知られるテッド・ターナーは、ちょっとした名物親父でもあります。交渉内容に悩んで道を歩いていると、車にはねられてしまいますが、心配して駆け寄った運転手に「良い手を思いついたぞ」と叫んで、血まみれのまま走って行ったという事件もありました。
地元アトランタを愛し、野球のアトランタ・ブレーブスのオーナーでもあります。そのブレーブスが連敗続きの時に、監督を手厳しく批判して地元のファンから「そこまで言うなら、お前がやってみろ」と野次られます。ターナーは「それはもっともだ」と納得し、ユニフォームを着てベンチに入り、監督を追い出してしまいました。
何せビジネスの交渉前に車にはねられても、交渉に挑むターナーです。ベンチでの発破のかけ方も強烈だったようですが、チャンスにヒットを打った選手には、その場で小切手を切って渡しました。ターナーにしかできない極端なアメとムチで選手を奮起させると、なんと連敗を止めてしまい、試合が終わるとターナーは歓声に包まれました。
ジャイアンツの選手を獲得するためにアトランタに招待しますが、これはメジャーの規約にある「不正な事前交渉」に当たると警告されます。しかし「選手に私の町の素晴らしさを見せることを禁じる法律があるのか?」と言い返し、コミッションから契約の履行も義務を果たすことも、クラブハウスの出入りも禁止の処分が下されます。これにファンが憤慨し、処分の取り消しを求める署名活動が始まるのですから、彼の人気も本物だったようです。
そうそう、ターナーは大のプロレス好きでもあります。プロレス団体のNWAを買収して、同じくプロレス団体のWWEに宣戦布告をしました。テレビの放送時間をWWEと同じ時刻にして、アナウンサーが「裏番組ではショーン・マイケルズが退屈な試合をやっていますから、チャンネルはそのままで」と言い出す有様で、WWEの社長ビンス・マクマホンと仁義なき戦いを繰り広げました。
激しい応酬の末に、マクマホンの「ターナーは趣味とつまらない意地で、弱小企業の我々を潰すために、株主の皆さんの配当金になるはずのお金をプロレスにつぎ込んでいますよ」という声明がターナーの痛いところに響き、ついにターナーはプロレス団体を手放すことになりました。裏番組を貶すことなど日本では考えにくいですが、マクマホンのやり方も日本では見られないものですよね。
あらゆることを戦いの場にして、その度に大きな騒動を巻き起こし、メディアに話題を振りまいていましたが、最近は少し大人しくなった気もします。自宅でバッファローを飼育しているので、そっちが忙しいのかもしれません。話題のドナルド・トランプ氏以上の強烈なキャラなので、少し寂しい気もします。
最後にターナーの名言をひとつ。
「人生はB級映画に似ている。 途中でやめようとは思わないが、二度と見ようと思わない」
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アメリカのニュース局CNNを創業したことで知られるテッド・ターナーは、ちょっとした名物親父でもあります。交渉内容に悩んで道を歩いていると、車にはねられてしまいますが、心配して駆け寄った運転手に「良い手を思いついたぞ」と叫んで、血まみれのまま走って行ったという事件もありました。
地元アトランタを愛し、野球のアトランタ・ブレーブスのオーナーでもあります。そのブレーブスが連敗続きの時に、監督を手厳しく批判して地元のファンから「そこまで言うなら、お前がやってみろ」と野次られます。ターナーは「それはもっともだ」と納得し、ユニフォームを着てベンチに入り、監督を追い出してしまいました。
何せビジネスの交渉前に車にはねられても、交渉に挑むターナーです。ベンチでの発破のかけ方も強烈だったようですが、チャンスにヒットを打った選手には、その場で小切手を切って渡しました。ターナーにしかできない極端なアメとムチで選手を奮起させると、なんと連敗を止めてしまい、試合が終わるとターナーは歓声に包まれました。
※アトランタ・ブレーブスのベンチにいるターナー |
ジャイアンツの選手を獲得するためにアトランタに招待しますが、これはメジャーの規約にある「不正な事前交渉」に当たると警告されます。しかし「選手に私の町の素晴らしさを見せることを禁じる法律があるのか?」と言い返し、コミッションから契約の履行も義務を果たすことも、クラブハウスの出入りも禁止の処分が下されます。これにファンが憤慨し、処分の取り消しを求める署名活動が始まるのですから、彼の人気も本物だったようです。
そうそう、ターナーは大のプロレス好きでもあります。プロレス団体のNWAを買収して、同じくプロレス団体のWWEに宣戦布告をしました。テレビの放送時間をWWEと同じ時刻にして、アナウンサーが「裏番組ではショーン・マイケルズが退屈な試合をやっていますから、チャンネルはそのままで」と言い出す有様で、WWEの社長ビンス・マクマホンと仁義なき戦いを繰り広げました。
※ビンス・マクマホン |
激しい応酬の末に、マクマホンの「ターナーは趣味とつまらない意地で、弱小企業の我々を潰すために、株主の皆さんの配当金になるはずのお金をプロレスにつぎ込んでいますよ」という声明がターナーの痛いところに響き、ついにターナーはプロレス団体を手放すことになりました。裏番組を貶すことなど日本では考えにくいですが、マクマホンのやり方も日本では見られないものですよね。
あらゆることを戦いの場にして、その度に大きな騒動を巻き起こし、メディアに話題を振りまいていましたが、最近は少し大人しくなった気もします。自宅でバッファローを飼育しているので、そっちが忙しいのかもしれません。話題のドナルド・トランプ氏以上の強烈なキャラなので、少し寂しい気もします。
※ターナーはカウボーイでもあります。 |
最後にターナーの名言をひとつ。
「人生はB級映画に似ている。 途中でやめようとは思わないが、二度と見ようと思わない」
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