なでしこ勝利に酔う
※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。
月曜日の朝はサッカー一色でしたね。私のフェイスブックにもサッカー関連の話題が沢山入ってきましたし、メールも沢山やってきました。一進一退の攻防で、劇画のようにドラマチックな展開での勝利ですから、喜びも何倍も大きくなりました。アメリカのワンバックも日本の勝因を「彼女達は最後まで諦めなかった」と語っていましたが、まさに諦めない姿勢が勝利を引き寄せました。
延長戦の後半、1点リードされて敗戦ムードが漂い始めたときに、澤がDFの裏を狙って出したパスには、まだまだ諦めていないというメッセージが込められていたと思います。ゴールには繋がらなかったですが、一瞬でも隙があればゴールを狙う姿勢を見せたことで勢いが失われなかったように思いました。しかし「最後まで諦めるな」と言うのは簡単ですが、ああいう状況で諦めないというのはとても難しいことだと思います。
アメリカはフィジカルに優れ、あらゆる面で日本を上回っていました。流れの中から得点を奪う事はとても難しく、1点目の間宮のゴールも相手DFのクリアミスがなければなかったでしょう(もちろんあの体勢から冷静にアウトサイドでのキックを放った間宮は凄いと思います)。アメリカのチェックは早く、ボールをキープすることは許されず、必然的にワンタッチプレイの連続になりますが、疲労が重なることによってプレイの精度がどんどん下がっていました。
延長戦の後半に入ると両チームとも足が止まってしまい、パス回しと運動量で圧倒するということもできなくなりつつありました。サッカーにおける1点差は常に絶望的な点差だと言ったのは誰でしたっけ?自分達より勝る相手と戦うために用意した数少ない武器さえもすでに失われ、残り時間が刻一刻と消えていく状況で希望を持つというのは困難なはずです。こういう時に希望を持つのは、状況判断ができない愚か者である場合の方が多いのではないでしょうか。
しかし当然ながら彼女達は愚か者ではありませんでした。ほとんど唯一の可能性と言ってもよかったセットプレイから同点のゴールを奪いました。恐らくあのコーナーキックは何度も何度も練習した形でしょう。ゴールを決めた澤が走りこむのと同時に他の選手達が有機的に動き出し、澤のスペースを作り出しました。しかしそれを成功させるためには凄まじいまでの集中力が必要だったでしょうし、その集中力を生み出したのが絶対に勝つという決意であり、これが唯一のチャンスという想いだったように思いました。
このチームの諦めない粘り強さは特筆ものですが、それに加えて女子の代表は以前から試合を楽しむチームだという評価がありました。PK戦の前の監督を含めた全員の笑顔は象徴的でしたが、大舞台で楽しむというのも並大抵のことではないと思います。しかしスポ根ドラマのような気合ではなく、笑顔を絶やさなかった人達が世界一になるというのは新しい時代の幕開けなのではないでしょうか。
これを機会に女子サッカーがもう少しメジャーになってくれればと思います。素晴しい大会でした。
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AUTHOR: 冬_寂
DATE: 07/19/2011 23:24:16
サッカー…というかスポーツ全般に興味がないですが…
見事な勝利であると思います。日本と米国の死力をつくした試合に全世界が納得しているのですから。
勝利に酔うだけでなく、「何故勝てたのか」「アメリカチームに足らなかったのは何か」の分析をしていくことが、次回の勝利につながっていくんでしょうね…
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COMMENT:
AUTHOR: jojo
DATE: 07/21/2011 23:34:28
時間的に観れなかったんですが、実は「きっと勝つだろう」と思ってたんですよね。元々世界ランキング四位という超強豪の日本女子代表。男子でいうブラジルやドイツ級の実力があったわけです。とはいえ、相手は「最強アメリカ」苦戦はしたようですね。
ただ、何故か私は非常に楽観的に構えてぐっすり寝て、次の日のテレビで勝った旨を聴いて「やっぱりな^^」と思いました。明らかに優勝の予兆がありましたもんね。心身共に充実しているのは傍目からも分かりましたし。
男子のブラジル杯も期待したいですね。
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COMMENT:
AUTHOR: はねもね
DATE: 07/22/2011 09:23:21
★冬_寂さん
今回は守り方をサイドに追いやるのではなく中央でプレスをかけることにして、それが功を奏したのですが、次回からは徹底的に研究されるでしょうね。特に今回のキーパーソンだった阪口あたりは対策を徹底的に研究されると思います。
次回からは追われるものの苦しみがあるわけですから、おっしゃるように勝因の分析は必須だと思います。野球の野村克也氏は、勝つときには理由がないことがあるが負けるときには必ず理由があると著書に書いていましたが、歴史を振り返ると勝因の分析が不足した結果傲慢になって失敗する例が多くあります。ですから勝因の分析は徹底的にやってほしいですね。
★jojoさん
確かに女子は世界的強豪ですし、U-17でアメリカのDFラインをズタズタにした岩渕もいますから、やってくれる予感はありましたね。しかし同時に常にあと一歩で勝てないのがアメリカというのもあったので、今回も見ていてやっぱり勝てないのかなと何度も思いました。実際に全ての面でアメリカの方が力は上だったと思います。
この大会は中田英寿氏も指摘していたように、フィジカルのハンデをどう克服するかの一つの回答になっていると思いますから、男子にも頑張ってほしいですね。
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COMMENT:
AUTHOR: sunaonakokoro
DATE: 07/24/2011 19:28:06
私もjojoさんとまったく同じで「絶対勝つ」という予感があってぐっすり寝てました。
起きて「やっぱりな」という感じでしたが、PKはリアルタイムで見たほうが臨場感があって更に感動しただろうなという後悔はあります。
女子チームの監督は楽しませながら鍛えさせることが出来ないとだめだと聞きました。
うちの営業所も女性ばかりの職場。
上手くいった時の所長を思い出すと、なるほどなと思います。
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COMMENT:
AUTHOR: はねもね
DATE: 07/25/2011 21:42:31
★sunaonakokoroさん
佐々木監督が語っていたサプライズを加えるというのは、NBAの名将パット・ライリーの話しに似たものがありますし、ハードなトレーニングを楽しんで行なうというのはアビスパ福岡のピッコリの話しに似た感じを受けました。きっといろいろ勉強しているんだろうなと思います。とにかく人身掌握術に優れた人という評判なので、チームが上手く回ったんでしょうね。
PK戦は興奮しました。上手く行き過ぎてて、現実かどうか確認したぐらいです。
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月曜日の朝はサッカー一色でしたね。私のフェイスブックにもサッカー関連の話題が沢山入ってきましたし、メールも沢山やってきました。一進一退の攻防で、劇画のようにドラマチックな展開での勝利ですから、喜びも何倍も大きくなりました。アメリカのワンバックも日本の勝因を「彼女達は最後まで諦めなかった」と語っていましたが、まさに諦めない姿勢が勝利を引き寄せました。
延長戦の後半、1点リードされて敗戦ムードが漂い始めたときに、澤がDFの裏を狙って出したパスには、まだまだ諦めていないというメッセージが込められていたと思います。ゴールには繋がらなかったですが、一瞬でも隙があればゴールを狙う姿勢を見せたことで勢いが失われなかったように思いました。しかし「最後まで諦めるな」と言うのは簡単ですが、ああいう状況で諦めないというのはとても難しいことだと思います。
アメリカはフィジカルに優れ、あらゆる面で日本を上回っていました。流れの中から得点を奪う事はとても難しく、1点目の間宮のゴールも相手DFのクリアミスがなければなかったでしょう(もちろんあの体勢から冷静にアウトサイドでのキックを放った間宮は凄いと思います)。アメリカのチェックは早く、ボールをキープすることは許されず、必然的にワンタッチプレイの連続になりますが、疲労が重なることによってプレイの精度がどんどん下がっていました。
延長戦の後半に入ると両チームとも足が止まってしまい、パス回しと運動量で圧倒するということもできなくなりつつありました。サッカーにおける1点差は常に絶望的な点差だと言ったのは誰でしたっけ?自分達より勝る相手と戦うために用意した数少ない武器さえもすでに失われ、残り時間が刻一刻と消えていく状況で希望を持つというのは困難なはずです。こういう時に希望を持つのは、状況判断ができない愚か者である場合の方が多いのではないでしょうか。
しかし当然ながら彼女達は愚か者ではありませんでした。ほとんど唯一の可能性と言ってもよかったセットプレイから同点のゴールを奪いました。恐らくあのコーナーキックは何度も何度も練習した形でしょう。ゴールを決めた澤が走りこむのと同時に他の選手達が有機的に動き出し、澤のスペースを作り出しました。しかしそれを成功させるためには凄まじいまでの集中力が必要だったでしょうし、その集中力を生み出したのが絶対に勝つという決意であり、これが唯一のチャンスという想いだったように思いました。
このチームの諦めない粘り強さは特筆ものですが、それに加えて女子の代表は以前から試合を楽しむチームだという評価がありました。PK戦の前の監督を含めた全員の笑顔は象徴的でしたが、大舞台で楽しむというのも並大抵のことではないと思います。しかしスポ根ドラマのような気合ではなく、笑顔を絶やさなかった人達が世界一になるというのは新しい時代の幕開けなのではないでしょうか。
これを機会に女子サッカーがもう少しメジャーになってくれればと思います。素晴しい大会でした。
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AUTHOR: 冬_寂
DATE: 07/19/2011 23:24:16
サッカー…というかスポーツ全般に興味がないですが…
見事な勝利であると思います。日本と米国の死力をつくした試合に全世界が納得しているのですから。
勝利に酔うだけでなく、「何故勝てたのか」「アメリカチームに足らなかったのは何か」の分析をしていくことが、次回の勝利につながっていくんでしょうね…
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AUTHOR: jojo
DATE: 07/21/2011 23:34:28
時間的に観れなかったんですが、実は「きっと勝つだろう」と思ってたんですよね。元々世界ランキング四位という超強豪の日本女子代表。男子でいうブラジルやドイツ級の実力があったわけです。とはいえ、相手は「最強アメリカ」苦戦はしたようですね。
ただ、何故か私は非常に楽観的に構えてぐっすり寝て、次の日のテレビで勝った旨を聴いて「やっぱりな^^」と思いました。明らかに優勝の予兆がありましたもんね。心身共に充実しているのは傍目からも分かりましたし。
男子のブラジル杯も期待したいですね。
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AUTHOR: はねもね
DATE: 07/22/2011 09:23:21
★冬_寂さん
今回は守り方をサイドに追いやるのではなく中央でプレスをかけることにして、それが功を奏したのですが、次回からは徹底的に研究されるでしょうね。特に今回のキーパーソンだった阪口あたりは対策を徹底的に研究されると思います。
次回からは追われるものの苦しみがあるわけですから、おっしゃるように勝因の分析は必須だと思います。野球の野村克也氏は、勝つときには理由がないことがあるが負けるときには必ず理由があると著書に書いていましたが、歴史を振り返ると勝因の分析が不足した結果傲慢になって失敗する例が多くあります。ですから勝因の分析は徹底的にやってほしいですね。
★jojoさん
確かに女子は世界的強豪ですし、U-17でアメリカのDFラインをズタズタにした岩渕もいますから、やってくれる予感はありましたね。しかし同時に常にあと一歩で勝てないのがアメリカというのもあったので、今回も見ていてやっぱり勝てないのかなと何度も思いました。実際に全ての面でアメリカの方が力は上だったと思います。
この大会は中田英寿氏も指摘していたように、フィジカルのハンデをどう克服するかの一つの回答になっていると思いますから、男子にも頑張ってほしいですね。
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AUTHOR: sunaonakokoro
DATE: 07/24/2011 19:28:06
私もjojoさんとまったく同じで「絶対勝つ」という予感があってぐっすり寝てました。
起きて「やっぱりな」という感じでしたが、PKはリアルタイムで見たほうが臨場感があって更に感動しただろうなという後悔はあります。
女子チームの監督は楽しませながら鍛えさせることが出来ないとだめだと聞きました。
うちの営業所も女性ばかりの職場。
上手くいった時の所長を思い出すと、なるほどなと思います。
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COMMENT:
AUTHOR: はねもね
DATE: 07/25/2011 21:42:31
★sunaonakokoroさん
佐々木監督が語っていたサプライズを加えるというのは、NBAの名将パット・ライリーの話しに似たものがありますし、ハードなトレーニングを楽しんで行なうというのはアビスパ福岡のピッコリの話しに似た感じを受けました。きっといろいろ勉強しているんだろうなと思います。とにかく人身掌握術に優れた人という評判なので、チームが上手く回ったんでしょうね。
PK戦は興奮しました。上手く行き過ぎてて、現実かどうか確認したぐらいです。
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