マジック・サム・ライブ /名作アルバム紹介06
正規版として発売されているアルバムとしては、驚くほど音が悪いアルバムです。海賊版の良質な方とさほど変わらぬ音質で、全体の音はこもっているのに割れているという適当な録音というのがすぐにわかるレベルです。たしかに音質は最悪ですが、演奏は最高のアルバムで、これほど優れたライブ盤というのは滅多にお目にかかれません。しかもブルースとブギーのアルバムなのですから、このアルバムの特異性が伺えます。
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2枚目は69年のアン・アーバー・ブルースフェスティバルに出演した時のもので、こちらはさらに音質が悪くなっています。ステージにラジカセを置いて録音したようなレベルで、実際それに近い形で録音されました。
出所してからしばらくして音楽活動を再開し、地元のクラブなどで歌っていました。その評判が広がり、67年にレーベルと契約して再デビューを果たします。アルバム「ウエストサイド・ソウル」は全てがカバー曲で構成されていますが、高い評価を得て積極的に活動を繰り広げました。69年にはセカンドアルバム「ブラック・マジック」を発表し、ミュージシャンとして飛躍する段階に入っていました。しかし当時の生活は悲惨で、妻と子供は生活保護でなんとか食いつなげる状態で、マジック・サム本人もギャラをアルコールに変えて腹を満たす生活をしていました。
69年、マジック・サムは過度の栄養失調と心臓病で倒れてしまいました。医者は長期の静養を言い渡しますが、彼にとって夢のような舞台がすぐそこに来ていました。アンアーバー・ブルース・フェスティバルに出演が決まっていたのです。1万人以上の観客の前で歌う夢の舞台に立ったマジック・サムは、観客を熱狂させます。
このライブの成功により、大手のスタックス・レーベルが彼との契約を望んでいました。しかしほぼ契約が決まりかけた時、まるで燃え尽きるかのように心臓病が悪化して他界してしまいました。まだ32歳で、成功の一歩手前まで来ての他界です。始まろうとしていた伝説は、始まることなく終焉を迎えてしまったのです。
1.Every Night About This Time
2.I Don't Believe You'd Let Me Down
3.Mole's Blues
4.I Just Got To Know
5.Tore Down
6.You Were Wrong
7.Backstroke
8.Come On In This House
9.Looking Good
10.Riding High
ディスク 2
1.San-Ho-Zay
2.I Need You So Bad
3.You Don't Love Me
4.Strange Things Happening
5.I Feel So Good (I Wanna Boogie)
6.All Your Love
7.Sweet Home Chicago
8.I Got Papers On You Baby
9.Looking Good
10.Looking Good (encore)
ディスク1はギターを弾きまくるのではなく、バンドのバランスを考えてしっかりとした良い演奏を心掛けているような感じです。20代前半にして、円熟の演奏を聴かせてくれます。これだけでも驚きなのですが、なんといってもディスク2のアンアーバー・ブルースフェスティバルが最高です。命の炎が消える前の最後の輝きのような、怒涛の演奏が聴けます。
7曲目の「スイートホーム・シカゴ」だけでも、このアルバムを聴く価値があります。ロバート・ジョンソンの名曲でスタンダードナンバーですが、誰がこのようなアレンジを想像したでしょうか。圧倒的なドライブ感で、そこら当りのロックがバカバカしく思えるほどの迫力です。ラストの「ルッキング・グッド」は1コードのブギーですが、これほどシンプルな曲で観客が熱狂していく様子は鳥肌が立ちます。
ミュージシャンとして脂ののった時期に、やっと手に入れた夢の舞台で最高の演奏をしたマジック・サムのライブを、一人のファンが録音していたことで私たちはこの演奏を聴くことができます。まさに奇跡的なアルバムと言えるでしょう。
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アルバム構成
2枚組のCDで、1枚目は1963年と64年にシカゴのゲットーにあるジ・アレックス・クラブという店でのライブの様子です。レコードデビューより4年も前のライブで、当時から地元ではマジック・サムの演奏は話題になっていたので、録音していた人がいたようです。録音はプロによって行われたものではなく、素人による録音なので音質は期待できません。2枚目は69年のアン・アーバー・ブルースフェスティバルに出演した時のもので、こちらはさらに音質が悪くなっています。ステージにラジカセを置いて録音したようなレベルで、実際それに近い形で録音されました。
マジック・サムとは
本名はサムュエル・G・マゲットといい、1936年にミシシッピーで生まれました。幼少時代は、マディ・ウォーターズとリトル・ウォーターのレコードを聴いて過ごしたそうです。その後シカゴに移住し、そこでミュージシャンとして生活を始めます。1957年にコブラ・レーベルと契約を交わしてデビューをしたのですが、59年に徴兵でベトナムに送られることになりました。しかし軍隊に馴染めず脱走し、逮捕されて刑務所送りになってしまいます。出所してからしばらくして音楽活動を再開し、地元のクラブなどで歌っていました。その評判が広がり、67年にレーベルと契約して再デビューを果たします。アルバム「ウエストサイド・ソウル」は全てがカバー曲で構成されていますが、高い評価を得て積極的に活動を繰り広げました。69年にはセカンドアルバム「ブラック・マジック」を発表し、ミュージシャンとして飛躍する段階に入っていました。しかし当時の生活は悲惨で、妻と子供は生活保護でなんとか食いつなげる状態で、マジック・サム本人もギャラをアルコールに変えて腹を満たす生活をしていました。
69年、マジック・サムは過度の栄養失調と心臓病で倒れてしまいました。医者は長期の静養を言い渡しますが、彼にとって夢のような舞台がすぐそこに来ていました。アンアーバー・ブルース・フェスティバルに出演が決まっていたのです。1万人以上の観客の前で歌う夢の舞台に立ったマジック・サムは、観客を熱狂させます。
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| ※アンアーバー・ブルース・フェスティバル |
このライブの成功により、大手のスタックス・レーベルが彼との契約を望んでいました。しかしほぼ契約が決まりかけた時、まるで燃え尽きるかのように心臓病が悪化して他界してしまいました。まだ32歳で、成功の一歩手前まで来ての他界です。始まろうとしていた伝説は、始まることなく終焉を迎えてしまったのです。
収録曲
ディスク11.Every Night About This Time
2.I Don't Believe You'd Let Me Down
3.Mole's Blues
4.I Just Got To Know
5.Tore Down
6.You Were Wrong
7.Backstroke
8.Come On In This House
9.Looking Good
10.Riding High
ディスク 2
1.San-Ho-Zay
2.I Need You So Bad
3.You Don't Love Me
4.Strange Things Happening
5.I Feel So Good (I Wanna Boogie)
6.All Your Love
7.Sweet Home Chicago
8.I Got Papers On You Baby
9.Looking Good
10.Looking Good (encore)
ディスク1はギターを弾きまくるのではなく、バンドのバランスを考えてしっかりとした良い演奏を心掛けているような感じです。20代前半にして、円熟の演奏を聴かせてくれます。これだけでも驚きなのですが、なんといってもディスク2のアンアーバー・ブルースフェスティバルが最高です。命の炎が消える前の最後の輝きのような、怒涛の演奏が聴けます。
7曲目の「スイートホーム・シカゴ」だけでも、このアルバムを聴く価値があります。ロバート・ジョンソンの名曲でスタンダードナンバーですが、誰がこのようなアレンジを想像したでしょうか。圧倒的なドライブ感で、そこら当りのロックがバカバカしく思えるほどの迫力です。ラストの「ルッキング・グッド」は1コードのブギーですが、これほどシンプルな曲で観客が熱狂していく様子は鳥肌が立ちます。
ミュージシャンとして脂ののった時期に、やっと手に入れた夢の舞台で最高の演奏をしたマジック・サムのライブを、一人のファンが録音していたことで私たちはこの演奏を聴くことができます。まさに奇跡的なアルバムと言えるでしょう。
まとめ
ジミ・ヘンドリックスのような大成功を収めても不思議ではないブルースマンの、最高のライブを収めたのが本作です。マジック・サムの知名度が低い理由として、オリジナル曲が少ないことが挙げられますが、本作を聴いたらそんなことは関係ないように思います。とにかく圧倒的なパフォーマンスに聴き惚れるアルバムで、ブルースが好きな方なら一度は聴いておくべきだと思います。関連記事
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