バブアーの歴代モデルを紹介 /それぞれの特徴とは

イギリスを代表するアウトドアウェアのバブアーの人気は、相変わらず続いています。古着でも人気が高く、近年のバブアーはトレンドに合わせて細身になっているので、スーツやジャケットの上に着るためにわざわざ古着で探す人も多いようです。私もその1人ですが、過去のモデルを合わせるとかなりの数のモデルがあります。今回は、そのバブアーの代表的なモデルを紹介します。



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ビューフォート(Beaufort)

バブアーのモデルを見る際には、このビューフォートを基準に見ていくとわかりやすくなっています。典型的なフィールドコート、狩猟に使うハンティングコートの着丈なので、着回しがしやすいのが特徴です。前面には二つの大きなパッチポケットがあり、背中にはゲームポケットと呼ばれる大型の貫通ポケットがついているのが特徴です。これは仕留めた獲物を入れたり、地図を入れたりするためのポケットです。そのためイギリスで古着を探すと、ゲームポケット内に血がついているものがあったりするようです。

ビューフォートはバブアーの中で最も標準的なモデルであり、最初に買うバブアーとしても良いと思います。以降はこのビューフォートを中心に、他のモデルを見ていきます。





ビデイル(Bedale)

ビューフォートの着丈を10cmほど短くして、ジャケット丈にしたのがビデイルです。乗馬用ジャケットで、乗馬の際に腕を伸ばすのでサイドベントがついています。胸のポケットがハンドウォーマーになっているモデルと、パッチポケットになっている(4ポケットモデル)があり、好みが分かれるところです。乗馬中に風が入らないように、袖がリブニットになっているのも特徴です。

ジャケット丈なので気軽に着ることができ、取り回しの良さが特徴です。近年は着丈が短い方がスタイリッシュに見えるという理由でビデイル人気が高くなっています。2012年にフジテレビで放送されたドラマ「ハングリー!」で、主演の向井理さんが着用していたことでも話題になったモデルです。





ゲームフェア(Gamefair)

ビューフォートの着丈を10cmほど長くしたのがゲームフェアです。スポーツ観戦用に作られたモデルだそうで、ビューフォートにあった背中のゲームポケットは無くなっています。初期モデルにハンドウォーマーがありませんでしたが、途中からつけられるようになりました。寒い季節にスタジアムでスポーツを観戦するなら、ハンドウォーマーが欲しくなりますよね。むしろ最初についてなかったことが不思議に感じてしまいます。ゲームフェアは21世紀に入って販売が終わっていましたが、最近になって再び販売されるようになったみたいです。



ボーダー(border)

ゲームフェアの着丈をさらに5cmほど長くしたモデルがボーダーです。これまで紹介したモデルの袖はラグランスリーブですが、ボーダーはセットインスリーブになっています。そのため細身の人でも着やすいモデルになっていて、ジャケットの上から着る前提で作られています。スーツの上からハーフコートのように着るといいですね。こちらも21世紀に入ってから販売が終わっていましたが、最近になって再販されるようになりました。

私は80年代のボーダーを所有していて、スーツを着る時のコートとして使っています。オイルをたっぷり塗っていれば多少の雨でも平気です。





ノーザンブリア(Northumbria)

ボーダーからさらに着丈を5cmほど長くしたモデルで、ワックスコットンの生地はバブアーで最も分厚いものが使われています。裏地にはMackinnon Huntingと呼ばれるチェック柄のウールが使われていて、完全な防寒仕様になっています。日本では過剰な仕様という人もいますが、東北や北海道など寒いエリアでは活躍すると思います。




バーリー(Burghley)

乗馬用のコートであるバーリーは、バブアーのラインナップの中で最も着丈が長いモデルで、ロングコートになっています。乗馬用ジャケットのビデイル同様に、袖がニットリブになっていて風が入らないように工夫されています。乗馬用コートなので裾は大きなプリーツがついていて、レッグストラップで足を裾に固定できるようになっています。乗馬に限らず長い裾のおかげで防雨性が高いので、普段使いにも人気がありました。


※バーリーはダイアナ妃が着ていた写真が有名です。

まとめ

バブアーはここに紹介した意外にも多くのモデルがあり、古着で古いモデルを探している人も多くいます。現行モデルはSLと呼ばれる細身のモデルが人気で、アームホールも細くタイトなつくりになっています。私はダボっとした野暮ったいこれまでのシルエットが好きなので、古いモデルを探してしまいます。これは好みの問題なので、それぞれ好きなモデルを使い分けるのが良いでしょう。さまざまなモデルが用意されているバブアーは、流行に左右されるのではなく用途によって選ぶのが一番だと思います。


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