「はたらく細胞」をまじめに調べてみた

娘とアニメ「はたらく細胞」を見ながら、登場する細胞について調べてみました。この作品は体内の細胞を擬人化し、体内で起こるさまざまな出来事を物語にしています。赤血球が主人公という、擬人化もここまできたかという感じがします。



原作は「月刊少年シリウス」に連載されている漫画で、2015年から連載されています。

赤血球

本作のヒロインで、この手のアニメでは定番のドジっ子です。声優が花澤香菜なので、この手のキャラにはハマっていて、毎回のようにドタバタを起こしています。



赤血球は約7マイクロメートルの大きさで、酸素や栄養素を運ぶ血液細胞です。パンなどの食材を運んでいるのは栄養素で、ダンボールで運んでいるのは酸素や二酸化炭素です。赤血球はヘモグロビンを包んだ膜のようなもので、柔らかいので細い血管にも通ることができます。

白血球

クールな印象にも関わらず、面倒見が良い本作のもう1人の主人公です。体外から来た菌を殺して回る免疫細胞で、戦闘モードに入るとぶっちゃけヤバい人です。声優は前野智昭(アニメだけでなく映画や海外ドラマの吹き替えも多数)で、冷静沈着かつシュールな雰囲気も出ています。



約7マイクロメートルから30マイクロメートルのサイズで、体内を自由に移動する遊走ができます。肺炎球菌に襲われた赤血球を助けるため、天井ダクトから現れたのが、この遊走ですね。

血小板

海外でも血小板に萌える人が出ているらしい、本作のロリ枠です。小さいながら健気に働く「頼りになるプロ」で、傷口を塞ぐ役目を担っています。海外のオタクからも「可愛すぎる」と萌え苦しむ人が多数出ています。



サイズは2マイクロメートルなので、この中では幼児に設定されたのでしょう。網状のフィブリンを凝固因子で固定して、止血を行います。ちなみに「配送係さんが致命的なミスをして」下ろせなくなっていた荷物はカルシウムで、凝固因子に必要な成分です。

マクロファージ

おっとりした美形で描かれていますが、白血球の一種で殺傷能力が高い食細胞です。白血球と同じく遊走が可能で、細菌がいるところならどこにでも現れます。



ヘルパーT細胞

リンパ球の一種で、細菌を攻撃するリンパ系を軍隊に例えるなら司令官にあたります。エイズはヘルパーT細胞に感染し、コピーを作って軍隊の指揮系統をめちゃくちゃにするので、普段なら感染しないカリニ肺炎やカポジ肉腫などにかかってしまいます。


T細胞はTh1〜3までの3種類があるらしく、Th2がヘルパーT細胞と呼ばれていて、抗体の生産なども行っています。

関連記事:白人が差別に怯えた日 /初期のエイズ騒動の歴史

キラーT細胞

キレキレの軍人風で、ややオラオラ感もある「殺し屋(キラー)」と名付けられたキラー細胞です。私の娘が大好きな小野大輔が声を担当しています。


体内の異物であるウイルスやがん細胞を攻撃します。「腰抜けは脾臓送りにするぞ」と言っていますが、キラーT細胞は脾臓で免疫反応を起こすことで、さらに練り上げられた強力な細胞になっていくからです。最近では「殺し屋」という呼び名を嫌ってか、「細胞傷害性T細胞」と呼ばれているようです。

まとめ

まるでNHKの教育番組かと思うほど教養を身につけられるアニメですが、コミカルなドタバタ劇に仕上がっています。演出の上手さもありますし、声優陣の演技が安定しているので小難しい話なのに気軽に見ることができます。子供に勉強がてら見せるのも良いですし、大人が生物学の知識をおさらいするのにも十分です。今後、どのような展開になるのかサッパリわかりませんが、子供と一緒に楽しんで見ていこうと思いました。


※こちらはコミックです。

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