靴磨きとカレーライス

※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。

靴に関してなにかとお世話になっている飯野さんは、靴磨きの方法はカレーライスのレシピに似ているといいます。家庭ごとにレシピがあり、ちょっとした工夫やこだわりがあり、そのどれが正しいとは言い切れないということのようです。カレーライスの隠し味にインスタントコーヒーを入れる人や、チョコレートを入れる人がいますよね。また必ず一晩寝かせてから食べるなんていう人もいます。


靴の基本的な磨き方は、飯野さんがコチラで説明しているのでご覧になってください。私は乳化性クリームを塗ったら、ワックスをかけるまで一晩寝かせるようにしています。余計な水分が抜ける事で、光りやすくなるように思うんですよね。しかし水分だけなら磨くときの水の量で調整できるはずなので、そんなことは全くお構いなしにワックスで仕上げる人もいます。しかし私の技術では一晩置いた方が、ピカピカにしやすいんですよ。

このワックスですが、普通は水を一滴垂らして磨きます。しかし人によってはウイスキーを一滴垂らした方がキレイに磨けるという人もいます。そのウイスキーの銘柄は、スペイサイドのシングルモルトのあれが最高だとか、スコッチのあれがいいとか妙な議論で盛り上がることもあるようですが、お酒を飲みながら靴を磨くという人も多いようなので、結局は自分が好きなウイスキーに落ち着いているようにも見えます。

またワックスを磨く布ですが、これにもいろいろなこだわりが出てきます。このためだけに布を買ってくる人もいますし、奥さんが使い古したストッキングを使うという人もいます。また落合正勝氏(亡くなった服飾評論家)のように、ストッキングは古女房のものより若くて美しい愛人のものの方が仕上りが良いなんて言う人もいて(もちろんこれはジョークですよ)、仕上に関わる部分なのでさまざまな私見が飛び交う部分でもありますね。

さて飯野さんをはじめ、靴のプロに磨き方のコツを聞くとブラッシングを挙げる人が多くいます。乳化性クリームを塗った後に行なうブラッシングですが、これを優しく根気よく細かく行う事でクリームの行き渡りが変わってくるというわけです。多くの人がこのブラッシングが甘いために、コバの部分にクリームがこびり付いていたり全体にムラができてしまったりするようです。100円ショップで売っているブラシでも構わないようなので、なるべく大きなブラシを丁寧に根気よく扱うことが大事なようです。

未だに茶色の靴を上手く扱えない私は、現在オレンジに近い茶色の靴をダークブラウンに染めるという工程の真っ最中です。少しずつ濃い目のクリームを使って色を濃くしているのですが、ムラにならないように注意しながらやっています。こういうのも靴の手入れの面白さですね。楽しみながら、のんびり続けたいと思います。







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