吊るすとわかる良いスーツとダメなスーツ

良いスーツとはどんなスーツでしょうか?高価なスーツと良いスーツは、必ずしもイコールではありません。スーツを見分けるポイントに、ハンガーに吊るしてみるというのがあります。



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男たちがスーツを選ばなくなった

男性より女性の方がセンスが良いとマジメに語られるようになり、ご主人のスーツを奥様が選ぶことがある時期から増えました。もちろん女性が選んでも良いのですが、着る人ではない人が選ぶことに落とし穴もあります。

こうしてスーツを販売する店では、女性目線を意識したスーツを販売するようになります。数あるスーツの中から、奥様の目を引くことが重要になってきたのです。

平面的なつくりへの変化

スーツは体を包むように作られているため、三次元のつくりになっています。しかしこれだとハンガーに吊るした時に、見栄えがあまり良くありません。ハンガーに吊るすと平面的になり、前の部分(身頃)がダランとした形になるからです。



そこで各メーカーは、ハンガーに吊るした時に格好良く見栄えの良いスーツを作るようになりました。その方が奥様の目を引くからです。当然、着心地は悪くなりますが、奥様は自分が着るわけではないので、そこは重要ではありませんでした。こうして多くのスーツが、着心地が悪い平面的なつくりのスーツになっていきます。

吊るして比べると一目瞭然

ビスポーク(最高峰の仕立て)で作られたスーツは、ハンガーに吊るすと前がダランとした締まりのない形になります。後ろの方も生地が余ったような印象を受けることがあります。しかし量販店の既成スーツの多くは、ハンガーに吊るすと前も後ろもピンと張って、とても見た目が良いのです。

居酒屋などの宴会で、多くの人がジャケットを脱いでハンガーに吊るしますが、こういう時に見比べると一目瞭然で違いがわかります。ところが最近では既製スーツのほとんどが封筒みたいに平面的になったため、立体縫製をアピールするメーカーも出てきました。スーツのAOKIが3Dスリムという名前で立体的なつくりを売りにしたスーツを販売し始めましたが、そもそもスーツは立体なのです。何を今さらといった感じがします。

まとめ

良いスーツは立体的に作られているので、ハンガーに吊るすとあまり格好の良いものではありません。マネキンにスーツを着せて展示するのはこのためで、ハンガーではシルエットの良さがわからないからです。

ハンガーに吊るした時にビシッと見えるのは、平面的に作られているので、着てみると体にフィットしていない場所があちこちにあります。肩幅だけがあっていて、胸周りが余っている人は、多く見かけますね。売り方に惑わされることなく、体に合ったスーツをお勧めします。


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