投稿

10月, 2011の投稿を表示しています

「はじめの一歩」を熟読中

イメージ
※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 少年マガジンで連載されている漫画「はじめの一歩」を熟読中です。初めて読んだのは学生の頃だったので、かなりの長期連載ですね。アニマックスでもアニメ版が放送されているので、ついつい見てしまいます。この漫画はボクシングを題材にした人気漫画ですが、現役ボクサーからも高い支持を得ています。以前はボクシング漫画といえば「あしたのジョー」でしたが、今はこの「はじめの一歩」がボクシング漫画の代名詞ですね。 この漫画が現役のボクサーを引きつけるのは、スーパースターの物語ではないからだと思います。少年院で才能を見出され世界挑戦まで登りつめる「あしたのジョー」は、貧困街出身とはいえ天才でありスーパースターと言えます。しかし「はじめの一歩」に描かれるボクサー達は、もちろん天才やスーパースターも含まれますが、その他大勢に分類される無名のボクサー達が丹念に描かれています。 世界王座どころか日本王座にすらたどり着けそうにないボクサーが、苦しい生活を続けながらどうしてボクシングにこだわるのか。ピークを過ぎたボクサーが、それでも現役にこだわり続けるのはどうしてなのか。スポットライトが当たらないボクサー達の生き様、苦しみ、ささやかな栄光がリアルに描かれているのです。そして天才と呼ばれるボクサーの苦悩も同時に描かれています。例えば主人公の一歩のライバルである宮田一郎です。 宮田はボクサーになるために生まれてきたような天賦の才能を持ったボクサーです。体に羽が生えたようにリングを高速で動き、電光石火のクロスカウンターを武器とし、ボクサーに必要なクレバネスやアグレッシブネスも兼ね備えています。さらに容姿の良さから女性に圧倒的な人気を誇るだけでなく、スリリングな試合展開から男性ファンの心もつかんでいます。あまりに華やかでスーパースターの資質を備えたボクサーですが、その宮田も深い悩みを抱え苦悩する姿が描かれています。 またボクサーの家族の喜びと苦しみも描かれています。伊達英二の世界挑戦では、妻の伊達愛子がもう1人の主人公として際立っています。右拳、あばら、下あごを骨折して勝ち目がなくなった夫に、あと3ラウンドだから頑張れと応援するしかなかった妻の姿はボクサーの妻の覚悟や苦しみを浮き彫りにしています。そんな愛子の声援を受け、たった