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3月, 2011の投稿を表示しています

不動産業者の悩み

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 震災の影響は多岐に渡っていますが、私が働いている不動産業へもさまざまな影響を与えています。テレビや新聞では自動車やパソコンなどの話は出るものの、住宅の話題が少ないように思うので住宅産業への震災の影響を書いてみようと思います。現在、私もこれらの対応に職場では忙殺されている感じです。 まず直接的な被害は建設中の住宅が破壊されたことです。現在は人が住んでいた建物の復旧に注力しているので、ゼネコンもほとんどの人員をそちらに向かわせています。そのため工事中の新築住宅の多くは震災によって破壊されたまま放置されている状況です。しかしこれらの住宅は販売が始まっているので、契約も行なわれています。来年の4月に入居するつもりで購入したお客さまに、約束どおり引き渡すことが不可能になったなんて例が沢山あります。 震災の影響で多くの工場が稼動を停止しました。住宅建材の工場も出荷を停止し、中には復旧の目処がたっていないものも多くあります。そのため新築物件の工事が進められなくなったという例が多発しています。例えばあるユニットバスメーカーでは、被害が大きかったにも関わらずなんとか稼動させられるように工場を復旧しました。しかし部品が届かないため、工場にある材料を使ったら再び稼動を停止させるしかありません。 こういったことから、新築住宅の不動産販売が事実上難しくなっています。契約書には引き渡し日を書かなくてはならないのですが、今の状況ではいつ完成して引き渡せるかわからないのです。本来は来年の4月に完成だった物件の工期を2ヵ月ずらして契約したとしても、6月に引き渡せなければ債務不履行になってしまいます。それでは私たちは困りますし、そもそもお客さまにとって大迷惑です。 東京以北には多くの工場があったので、新築住宅が販売できない状況は全国に広がっています。私の会社では全国的に納入する優先順位を決めて引き渡しが迫っている物件を優先しているのですが、それでも日程が読めないという状況が続いています。そこで毎日のように業者やゼネコンと連絡をとりあい、状況を分析してどの物件がいつ頃完成するかという見通しを立てているわけです。しかしこれだけ多岐に渡る情報が混乱していると、なかなか難しいですね。 メーカーによっては社員寮などの施設が

汚染されている

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 たびたびここで紹介している 飯野高広 さんですが、地震があってからほとんどテレビを見ないで読書をしているそうです。この前会った時に「僕たちは放射能よりも情報に汚染されていますよね」と言われてハッとしました。洪水のように押し寄せてくる情報に、私も含めて多くの人が振り回されているように思います。そしてその汚染は自覚している以上に進んでいるかもしれません。 ブログやツイッターを見ていると、さまざまな情報が押し寄せていて、その中には当然ながら大量のデマが混じっています。読んだらすぐにわかるデマ、少し考えるとわかるデマ、中高生ぐらいの理科の知識があればわかるデマ、専門的知識がないと見抜けないデマ、確かめようのないデマが入り乱れていて、正しい情報を覆い隠しています。その情報に右往左往しているので、なんら関係ないものの買占めなどが起こっているわけです。 被災地よりも首都圏の方が右往左往しているような印象さえありますが、世界を見渡せばいつ停電するかわからない電気やそのまま飲めない水道、なにが付着しているかわからない野菜に、時間通りに来ない電車はいくらでもあります。もう少し落ち着いて、事態の推移をじっくり見る必要があるのではないでしょうか。「水に放射能が入ってる?ミネラルウォーターを買えるだけ買わないと!」「懐中電灯に使う乾電池が品薄だって?ありったけ電池を買ってくる!」みたいな狂乱は、かなりおかしいですよね。 今、私達の情報リテラシー(情報を使いこなす力)が試されています。冷静に考えること、考えてもわからない時はどうすればいいか、何を優先に考えるのか、何を優先に行動するのか、今はそういったことを整理することが必要な気がします。 日本精密測器 空間線量計 DC−100(送料無料) にほんブログ村 COMMENT: AUTHOR: boi DATE: 03/29/2011 13:42:23 僕は原子炉関係のニュースとかは最初からあんまり見てないです。一応官房長官の発表だけは見てますけど。 友達とこの間話したんですが、原子炉のニュースは見るだけ無駄、事態が落ち着いた後にキチンと整理して勉強した方が効率がいいと意見が一致しました。 僕が今回の震災で優先させた情

親子関係に笑ったし泣けた

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 ハイパーレスキューの高山幸夫統括隊長の娘さんの写真が、昨日の夜ぐらいから出回っていますね。あの厳しい表情の高山隊長の娘さんがグラビアアイドルだったということに驚き、ロリータ趣味っぽいDVDのジャケットとのギャップに吹き出してしまいました。しかしその娘さんがカミングアウトしたブログを読むと、ちょっと考えさせられました。 娘さんは小さい頃から、どんなにお父さんとケンカをしても朝はかならず「いってらっしゃい」を言うように言われていたそうです。そして今回の件で、その意味がわかったと書いていました。こういう仕事をしていると、出社する時が最後の別れになるかもしれないんですよね。だからケンカをしても、きちんと挨拶をして送りだすようにしつけられてたんですね。 なんという小説だったか忘れましたが、息子と喧嘩をした特殊部隊の隊員がそのまま戦地に派遣される話がありました。戦地で息子とケンカをしたままでは死にきれないと、絶対に生きて帰って息子とじっくり話し合うんだと誓って戦う話がありました。そんな小説をふと思い出しました。命を懸ける仕事だからこそ、普段の生活が大事なんですよね。 親子のギャップに笑ってしまいましたが、こういう仕事の人達は大変なんだと改めて思いました。 バッチフラワー レスキュークリーム 30g [スキンケア/クリーム/肌/NelsonBach(ネルソンバッチ)/通販/楽天] にほんブログ村 COMMENT: AUTHOR: maple DATE: 03/25/2011 00:04:01 普通の勤め人に比べて、はるかに危険な仕事をされている方の覚悟を感じますね。 しかし、娘さんはまったく別方向の仕事をしてるというのもすごいなあ…。 ----- COMMENT: AUTHOR: say*3 DATE: 03/26/2011 21:29:09 親子だけじゃないですよね。 夫婦でも、前日の夜にケンカして、朝送り出さなかった時に限って事故とかで不帰になったり・・・。 <一期一会>というのを考えさせられる一コマ。 ----- COMMENT: AUTHOR: はねもね DATE: 03/28/2011 17:55:44 ★mapl

シンディ・ローパーの歌に涙

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 友人の友人からのまた聞きなのですが、歌手のシンディ・ローパーが大阪でのコンサートで震災の義援金を呼びかけ、そのコンサートの最後の2曲があまりにも素晴しくて多くのオーディエンスが涙したそうです。突然、観客の1人から日の丸を渡されたシンディは急遽リストを変更してマービン・ゲイの名曲「ホワッツ・ゴーイング・オン」を歌い、さらに「これは癒しの歌です」と自身の大ヒットナンバー「トゥルー・カラーズ」を歌ったのだそうです。私もシンディが大好きなので、この2曲を解説したいと思います。 「トゥルー・カラーズ」の歌詞は<a href="http://www.lyrics007.com/Cyndi%20Lauper%20Lyrics/True%20Colors%20Lyrics.html" target="_blank">こちら</a>をご覧下さい。友人を励ます歌ですが、シンディはこれを震災の被害にあった人達に向けて歌いました。本人が「癒しの歌」と語ったように、優しさに満ちた歌になっています。例によって私のベタな訳をご容赦ください。  あなたは悲しい目をしている  落ち込んだりしないで  人が溢れるこの世界で勇気をもつことが  どれほど難しいか私にもわかってる  あなたは自分を見失って暗闇に落ち  自分がちっぽけな存在だと感じているの  だけど私にはあなたの輝く本当の姿が見える  私にはあなたの本当の姿が見えるから  あなたのことが好きなの  だから本当の姿を見せることを怖がらないで  あなたの本当の姿は虹のように美しいの  笑ってみせて  不幸にならないで  最後にあなたに会った時  あなたは笑ってたわよ  世界があなたをおかしくさせて  あなたが全てを抱え込んでしまったなら  すぐに電話してね  私はいつでもそばにいるわ  だけど私にはあなたの輝く本当の姿が見える  私にはあなたの本当の姿が見えるから  あなたのことが好きなの  だから本当の姿を見せることを怖がらないで  あなたの本当の姿は虹のように美しいの 暗く落ち込んだ時にこそ、自分の本当の姿を取り戻そうという癒しの歌であり、応

お気に入りの一品33:湯たんぽ

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 節電が言われていますが、現在私は戸建に住んでいるので寝るときは寒くて仕方ないです。以前は30分だけエアコンをつけて部屋を温めていたのですが、さすがに今の状況ではそんな贅沢はできませんね。そしてこの状況で大活躍してくれているのが湯たんぽです。前から家にあったのですが、今回の地震を機に使ってみたところ湯たんぽの素晴しさを知りました。 使い方は簡単で、寝る前にヤカンでお湯を沸かして中に入れるだけです。袋に入れて布団の中に入れておくと、それだけで暖かくなります。お腹に抱えると汗をかくぐらい暖かくなりますし、冷えやすい足先に置いておくと全身がぽかぽかしてきます。そしてその暖かさは、朝まで続くのです。この暖かさの持続時間は予想外でした。 そして朝になってもお湯が温かいので、朝の洗顔に利用できます。洗面器に湯たんぽのお湯を入れると、まだまだ十分に暖かいので快適な洗顔とシェービングが可能です。これまで冷たい水で我慢してきたのはなんだったんだろう?と思えるほど暖かいお湯が十分に使えます。これまで湯たんぽを使わなかったのはもったいなかったと悔やんでいるところです。 計画停電の時も、湯たんぽを抱っこして毛布に包まると寒さを忘れますよ。節電の重要さが叫ばれている時期ですから、これはぜひとも皆さんにお勧めします。 湯たんぽ 選べるニット素材 カバー付き オリジナルスタンダードボトル ゆたんぽ 防災グッズ 節電 省エネ 冷え対策 保温グッズ シリコン あったか 水枕 《6.S4》 にほんブログ村 COMMENT: AUTHOR: ミナト DATE: 03/23/2011 15:47:17 湯たんぽ、私も2年ほど愛用してます。 雪国なんで、1度使ったら手放せなくなりました。 ただくれぐれも低温火傷にはご用心を。 皮膚移植をしたという話も、割と身近でありましたので… ----- COMMENT: AUTHOR: sunaonakokoro DATE: 03/23/2011 20:16:13 子供の頃使ってました。 はい、低温火傷になりました。 今でも痕が残ってます>< 会社の同僚が買いに行ったら売り切れだったって。 ----- COMMEN

メンツを気にする人達

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 北澤防衛大臣が福島第一原子力発電所三号機への自衛隊の放水に関して、なぜ三号機を最初に放水したのか質問され、「今日が限度と判断した」と語ったそうです。どうして防衛大臣が判断するのでしょうか。北澤防衛大臣には事故の様子を見ていつが放水の限度か判断する能力と権限があるのでしょうか?こういう場合は「○○からの要請を受けて放水した。なぜ三号機を最初に放水する必要があったかについては、○○に聞いて欲しい」という回答の方が自然な気がします。 ここに透けて見えるのは、自分が中心になって動いているというアピールです。常識的に考えて、本件は防衛大臣が判断するような事案ではありません。しかし自分が判断したと言うことで、自分が震災に関して重要な役割を担っているということを伝えたかったのだと思われます。私たちからすると実にどうでもいい話なのですが、恐らく本人にとっては重要なことなのでしょう。 仙谷代表代行は、計画停電が計画通りに行なわれていないと東電に問い合わせたところ、「カスタマーセンターにお問合せください」というファックスが送られてきたことに激怒し、東電の担当者を呼びつけて「俺を誰だと思ってる」と怒鳴りつけたそうです。東電とのやりとりに関しては官房長官を中心に動いていたはずです。ただでさえ混乱している現場に、あちこちから問合せがあっては東電にしてもたまらないでしょう。さらに担当者が呼びつけられたとなると、その負担は大きなものになったはずです。 被災者からしても、東京電力からしても、その他の国民にしても仙谷氏が何者であるかなど、実に些細でどうでもいい話しです。しかし失点が続いて官房長官を辞した仙谷氏からすると、なんとか自分の立場を周囲に強調して再び政府の中心に行きたいのでしょう。また報道によってニュアンスが違うのですが、このとき仙谷氏が政府のメンツを潰されたといった言いかたをしたという報道もあります。この際、政府のメンツなどなんの役にも立たないし重要でもないのですが、これが一番大事だと思っている人もいるようです。 菅総理大臣は報告が遅く対応が後手後手に回っているとして、東京電力本社に乗り込んで東電首脳を一喝したという話が出ています。「(原発対応は)あなたたちしかいないでしょう。(原発からの)撤退などあり得

福島原子力発電所で何が起きているのか

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 情報が錯綜している面もあり、福島原子力発電所で起こっていることがどのくらい危険なのかさえよくわからなくなることがあります。そんな中、読売新聞の記事にこういうものをみつけました。防護服を着なくて良いエリアにやって来る水が、放射能に汚染されているはずがありません。そのくらい原発に詳しくない私にもわかります。本当に原発の作業員にインタビューしたのかすら怪しく、これを書いた記者は原発システムの基本中の基本すら理解していないわけです。そこでどこかまともな解説がないか探してみました。 いろいろ見ていくと、マサチューセッツ工科大学の科学者Josef Oehmenさんが書いた記事(アメリカ現地時間の3月12日に執筆)が目に止まりました。幸いなことに和訳も出ていたので、これを読んでみると難解な部分もありますが実に明快に福島原子力発電所の事故の経緯を書いていました。テレビで煽りたがるアナウンサーと自称専門家の大学教授が繰り広げるわけのわからない話を何時間も聞くよりも、A4で7枚程度のこのレポートを読むほうがよく理解できます。ドクターJosef Oehmenによると、爆発事故は以下のような経緯で起こったようです。 1.福島原子力発電所が設計時に想定していた最悪の地震はマグニチュード8.2だったが、今回はその16倍(マグニチュード9.0)の地震に襲われた。 2.地震発生直後に全ての核反応炉は自動停止し、数秒以内に制御棒が挿入されてウランの核連鎖反応はストップした(安全装置が正しく機能した)。 3.地震は全ての外部電源供給装置を破壊したが、緊急用のディーゼル発電機が作動して電源の供給を開始した(ここでも安全装置が正しく機能した)。 4.津波が発生し、緊急用のディーゼル発電機を全て持ち去ってしまった。 5.オペレーターは緊急バッテリー電源に切替え、それは8時間ほど正しく機能していた。 6.8時間経過してバッテリーがなくなると、炉を冷やすための電力が失われた。 7.炉の温度が下がらないため炉の圧力が高まった。オペレーターは圧力を下げるため、蒸気を抜く作業を開始した(この頃から放射能漏れが報道された)。 8.オペレーターは蒸気中の放射能が十分に分解する時間を与えるため、蒸気を建屋内に放出した。

東京電力は頑張っている・・・はず

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 原発や計画停電をめぐって、東京電力が批判されています。確かに混乱がみられますし、不手際とみられることも起こっています。発表の手違いからかリストにない地域が停電になったりしています。しかし取材する記者が怒号をあげるのもどうかと思います。 私はこれまで何人もの東電の社員と会いました。役人のように堅物で融通が利かず、自分達の流儀だけで物事を運ぼうとするのでうんざりしたこともあります。 オール電化マンションの売り込みがあったとき、私は資料を読んで説明を受けたあと「私が電気の素人だからといって、詭弁を交えた説明はやめていただきたい。それに私たちのお客様も、これでは納得しませんよ」と突き返しました。 生意気なことを言った私ですが、当時の私は平社員に過ぎませんでした。東電側は課長職の方が来ていたのですが、この課長さんは次に会うときには山のように資料を抱えてやってきて私を説得にかかりました。この課長さんとはこの後数年間に渡ってあれこれやりあうのですが、その過程で何人もの東京電力の社員の方々と会うことになりました。その中でわかったのは、東電の人達は電気を安定供給するということに誇りを持っているということでした。 使う側は好きな時間に好きなだけ電気を使います。省電力という言葉を免罪符に以前よりはるかに大きなテレビに買い替え、少しの暑さも我慢せずにエアコンを好きなだけ使い、10年前とは比較にならないほど待機電力の多い家電で家を埋め尽くしています。エリアによって消費電力がまちまちなら、時間帯によってもまちまちです。発電能力などおかまいなしに消費者は贅沢のために電気を使い続け、電気の使用量が供給量を越えてわずかな時間でも停電が起これば一斉に文句を言います。 生活様式も多様になり、あらゆる意味で複雑化した都市部に電気を安定供給するために高度なシステムを作り上げ、それを維持するために毎日奮闘しています。台風が来ると天気予報が言えば職員は昼夜を問わず見回りを続け、停電が起こったと聞けば時間を問わず出動します。しかし彼らは感謝されることはないのです。安定供給してあたりまえ、停電なんて論外と言われる中で地道な作業を繰り返しているのです。 そんな彼らを支えているのが、市民が安心して暮らせるのは自分達が電気を安定供給

2011年3月11日 /東日本大震災当日

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 14時40分頃、私は東京ビッグサイトで行われている「建築・建材展」に行くために、山手線に乗っていました。田町ー品川間で電車は急停車し、立っている乗客は大きく体勢を崩しました。車内アナウンスは地震発生のために緊急停車したと告げています。その直後、電車が左右に大きく揺れ始めました。乗客は「転覆するぞ」と騒ぎだし、私は座席に座ったまま鞄を抱いて何もできませんでした。 揺れが止まると、電車は電力を停止して完全に止まりました。パトカーや救急車のサイレンが聞こえ、中には津波警報も聞こえてきます。乗客は一斉に携帯電話で電話したりメールを始めましたが、すでにほとんど通じなくなっていました。そのまま1時間以上閉じ込められ、JRの職員がやってきて線路を歩いて田町駅まで行くことになりました。田町駅は人があふれ、カフェなどに入ることもできず公衆電話には長蛇の列ができていました。 駅から離れたドトールに入ったのですが、そこでもなんとか席を確保できたという感じで、何度も余震がやってきました。隣の席の若いサラリーマンの4人組は、ここから離れたところにあるラブホテルに男4人で泊めてもらえないか交渉しようと言っていました。4人とも埼玉県の川越に住んでいるのだそうです。またOLのグループは漫画喫茶に行ったら、すでに一杯だったといっていました。みんなが動けないまま、漠然とそこにいるという感じでした。 私はiPhoneで家までの経路を調べると、約20kmで4時間ちょっとで歩けると出ていました。その時6時だったので、5時間と見積もっても11時には家につけるだろうと考え、歩くことにしました。田町に留まっていても夜を過ごす場所を確保するのが難しそうなので、とりあえず行動することにしたのです。しかしこれは少し甘い考え方でした。 ツイッターで歩いている経路を中継していたので、ツイッターを見ていた人はご存じだと思いますが、六本木までは順調にあるけました。しかし六本木から青山一丁目に向かうあたりで道に人があふれていて、思うように歩けませんでした。重い鞄を持ったまま、革靴で2時間も歩くとかなり足と肩が痛くなりましたが、休める場所もありませんでした。 政府はなるべく動かないように行っていましたが、多くの店は早めに店を閉めていますし、開店

リクルートスーツってなんなの?

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 会社に学生と思える若手がスーツ姿で大量にやってきていました。就職説明会なのか、はたまた4月から入社する人への説明会なのかはしりませんが、「ああ、まだウチの会社は新卒を雇える余裕があるんだ」と妙な安心をしてしまいました。そこで思ったのですが、男性も女性もスーツが黒・黒・黒・黒・・・。みーーーーんな黒です。チャコールグレイかと思いエレベータに一緒に乗ることになったので近くで見たのですが、やっぱり黒でした。今時は就職活動に黒のスーツを使うんですかね? 私が学生だった頃、就職活動の定番スーツは紺色でした。いわゆるネイビーからミッドナイトブルーのような黒に近い紺色までバリエーションはありましたが、ほとんどの人が無地の紺色のスーツだったと思います。ですから私も福岡のFutataで紺色のスーツを買い、面接に行きました。私の記憶では、当時の就職活動の指南書には無地のネイビー(紺色)かチャコールグレイと書かれていたように思います。これはビジネススーツの定番色ですね。 ですから私は今でも無地のネイビーかチャコールグレイが定番だと思っていたのですが、目の当たりにしたのは黒ばかりだったので少し驚きました。ネットで検索すると、リクルートスーツに黒を勧めるサイトもあるので一般的なのでしょう。一昨年に入社した社員に尋ねてみると、黒スーツで就職活動をした人は多かったようです。テレビでもリクルートスーツは黒が定番と言っていたそうです。うーん、やっぱり今は黒が一般的なんでしょうか? ここで例によって脱線しますが、チャコールグレイという色は文字通り炭のような灰色です。かなり黒に近い灰色なので、自然光の下ではグレイに見えますが室内では黒に見えることもあります。一説によるとスモッグに悩む19世紀のロンドンでは、あらゆる服がすすけて黒くなってしまうのでこの色が定番になったとか。イギリスらしい話しではありますね。現在ではチャコールグレイもバリエーションが広いようで、明らかに灰色とわかるものから「これ黒じゃないの?」と言いたくなるような濃いものまであります。 そこでもしかしたらリクルートスーツの黒というのは、チャコールグレイが勘違いされているんじゃないかと思えてきました。だって黒というのは礼服に使われるので、ビジネスの場にはあま

外務大臣辞任のビックリ

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 このブログで政治のことはしばらく書くのを止めようと思っていました。なにせ面白くないんですよ。書いていて不愉快というか憂鬱になってくるので、書いていて息抜きにならないんですね。しかし今回の前原大臣の辞任はビックリしたので、久しぶりに政治ネタで書いてみようと思いました。 前原大臣の辞任は、外国籍の焼肉屋のオバちゃんから5年間で25万円もらったので、政治資金規正法に抵触するというものでした。恐らく日本の歴史上、辞任の理由としては最も小額だと思います。まあ、金額の大小ではないということなのでしょうが、なんとも気の抜ける金額ですね。確かに本件は前原氏がいくらもらったかは重要ではないのでしょう。 ツイッターやブログで怒っている人の意見を拾っていくと、そもそも民主党が朝鮮学校無償化など在日朝鮮人・在日韓国人に対してかなり肩入れしていることに起因しているように思います。私もこのブログで書いたように朝鮮学校無償化というのは、各種学校に指定されている学校の中で朝鮮学校だけが特別に無償化されるということで納得していません。そういう人達からすると「ほら見ろ。民主党は在日朝鮮人から金をもらっているから、在日に肩入れしているんだ」となったように思います。 もちろん朝鮮学校無償化だけでなく、外交を含めたさまざまな政治姿勢が誰のために政治を行なっているのか疑問に思うことが多々ありました。尖閣諸島沖の追突事件にしてもそうですし、さまざまな出来事が民主党はアジアを向いて国内を見ていないという印象を与える結果になりました。さらに民主党はそれらのことを明確に説明してきませんでした。これらのことが前原氏の政治献金が小額であっても、多くの人が憤る結果に繋がったように思います。 しかしこれで大変なことになりました。政治家は献金を受けるときに「あなたは日本人ですか?」と質問しなくてはいけません。パチンコ屋や焼肉屋を経営している人ならば「私は日本人です」と言っても戸籍謄本の提出を求めなければならないかもしれません。受け取って欲しかったら正体をあらわせというわけではないですが、日本人と見分けがつかない在日の人を使えば、いつでも簡単に政敵を追い落とせるということになりましたからね。これからは小額であっても政治献金を受け取るということは、

カンニングで逮捕の驚き

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 京都大学の入試試験で発覚したカンニングで、予備校生が逮捕されました。なにが驚いたって、まずは報道の過熱ぶりです。私はこのニュースをツイッターで知ったのですが、その多くはカンニングの方法に関心を寄せていました。しかしテレビではハイテク犯罪のような扱いになっていて、リビアのカダフィ大佐が自国民を空襲しているニュースよりもはるかに大きく扱われていることに驚きました。そしてカンニングして逮捕されるという展開にも驚かされました。 カンニングなんて昔からある話ですし、発覚もちょくちょくありました。私が行っていた田舎の私立大学でもカンニングが発覚していたのですから、都市部の有名大学ならそれなりにあったでしょう。受験者が多ければ不正をしようとする人が混じるのは仕方ないことです。だからカンニングなんて珍しいこととも思いませんでした。 これをハイテク犯罪のように騒ぐテレビに違和感を持った人は多いと思います。携帯電話とネットの掲示板を使ったというだけで、ありふれた道具を使っただけです。もしかしたら小型カメラを搭載したメガネやペンを使った可能性もありますが、それにしたってお店で売っているものをそのまま利用しただけに過ぎません。 もしこれが大学のサーバーに侵入し、足跡や痕跡を残さずに入試問題を盗み取ったというなら立派なハイテク犯罪ですし、社会的インパクトとダメージは大きいと思います。これなら逮捕されても当然だと思います。しかし今回はカンニングペーパーの代わりにネット掲示板を使ったというだけで、従来のカンニングと大差はないように思います。 私は大騒ぎするメディアを見ながら、ネットをよくわかっていない人達が「やっぱりネットは怖い」と騒いでいるように見えました。ネットを使えばハイテク犯罪というのは古い認識だと思っていたのですが、どうやらそう思っていない人も多くいたようです。ですから私の目には騒ぎすぎに映ったわけです。カンニングがあったことが判れば誰がやったかを探し出し、本人を不合格にして再発防止策を講じれば済む話ではないでしょうか。 今回の逮捕は偽計業務妨害だそうです。人を欺く行為で業務を妨害したという罪です。つまりネットの掲示板を利用したことと、これが広く報道されたことによってカンニングの方法が広く知れ渡った

iPad2は欲しいが・・・

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 昨年末から建設現場に出て、検査やらなにやらの仕事をするようになりました。これで「なんでも屋」を極めるなと周囲にからかわれたりしたのですが、とにかく仕事は忙しくなりました。現場に出る仕事は8年ぶりぐらいです。以前のことはすっかり忘れているうえに、新しい仕様やルールが山のようにできています。そのため仕様書や要領書、ディテール集などを持ち歩くことになったわけです。 しかしこれら全てを持ち歩くとなるとA4で100枚ぐらいは軽くあります。鞄がパンパンに膨らむうえ、重くて重くて苦痛でした。そこでスキャナを使って全てをiPhoneに入れてみました。これで鞄はスッキリして軽くなりましたが、iPhoneだと画面が狭くて見にくいんですね。しかしわからないことをすぐに調べられるのは便利です。資料を見せながらゼネコンの人に「ほら、この仕様書にはこう書いてありますよ。これは契約書類の一部ですから、この通りにやってくださいね」と言えるので、口頭だけで言うよりも説得力があります。 こんなことを繰り返していると、iPadを買えばいいじゃないかと気がつきました。画面が大きいのでA4サイズの資料も見やすいですし、なによりもパワフルなので私のiPhone3GSよりも快適にPDFファイルをめくることができます。iPhone3GSだとページ数が多いPDFファイルでは、どうしてももたつくんですよね。そう思ったのが今年の1月頃ですが、この時は思いとどまりました。だって4月には新しいiPadが出ることが予想できたので、それまで待った方がパフォーマンスも上がるし値段も下がるかもしれませんからね。 そして昨日、iPad2が発表されました。従来よりも薄く軽くなっています。590グラムという重さは微妙ですが、これまでのiPadは重すぎて片手で長時間は持てませんでしたから軽くなったのは歓迎です。チップ性能は従来よりも大幅に引き揚げられているので、私のiPhoneと比べると雲泥の差でしょう。もうこれは買うしかありません。絶対に欲しい!というところですが・・・ このブログを読んでらっしゃる方なら、私が2月にパソコンとテレビを買い換えるハメになったことをご存知だと思います。壊れて全く動かなくなったパソコンとテレビの代わりにiMac21.5インチ

実名かハンドルネームか

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 私はこのブログやツイッターで「はねもね」というハンドルネームを使用していますが、それ以外にもいくつかのハンドルネームを使っています。例えばこのブログを解説するより前に招待されたmixiでは全く違う名前になっていますし、古くから使っているオンラインサービスでは全く違ったハンドルネームになっています。そもそもネットで実名を使うのはリスキーだと思っていましたし、実名でなければならない理由が見当たらなかったのです。 しかし昨年の初めにfacebookに登録した時は実名にしました。実名登録を勧めるfacebookの流儀に従ったわけです。ついでに顔写真も載せて、どこから見ても私だとわかるようにしました。しかしそれでは不都合が生じる事もあります。特にこのブログとfacebookが結びつくのは避けたいと思いました。なにせ姉歯問題などでいろいろ書いていますが、そこには私が所属する会社の見解とは相容れないものが含まれるからです。 ですからブログやツイッターとは完全に切り離した状態でfacebookが存在します。しかしブログを書きながらfacebookに書き続けるのは手間がかかるので、それほど熱心にfacebookを使っているとはいえません。それに実名で書くということは、それなりに言葉も選ばないといけないですからね。やはりハンドルネームの方が自由に書けるから楽といえば楽ですね。しかし今年に入ってfoursruareを始めると、これも実名でなければ都合が悪いと思いました。 知らない方のためにfoursquareを説明すると、位置情報に特化したSNSです。さらにスマートフォンに特化しているのも特徴です。お店や施設の中に入ると、チェックインという機能を使います。これでこの場所に自分がいるということを友人に知らせることが可能です。さらにTipsと呼ばれるコメントを書く事で、そのお店の情報を共有することができます。 例えば中華料理店に入ればチェックインし、他人が書いたTipsを読みます。そうすれば「ここはマンゴープリンが美味しい」「3品程度なら単品で頼む方が安いが、5品以上ならコースがお得」といった、そのお店の情報を読む事ができるのです。こういったSNSは日本発のセカイカメラがやろうとしていたことのように思えるの

千羽鶴騒動

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※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。 ニュージーランドの地震を受けて、現地に千羽鶴を送ろうという動きがあるようです。「またか」と言う人もいると思いますが、現地の人を勇気付けたいという気持ちの表れだと思います。ニュージーランドに千羽鶴を送るという行為が現地でどのように受け取られるかは私には想像するしかありません。しかしこういった行動とる前に、まず大使館に問い合わせるぐらいのことはした方がいいのではないでしょうか。 ハイチ地震の時に起こった千羽鶴騒動の時にも思ったのですが、どうして最初に大使館に問合せなかったのでしょうか?ハイチに詳しくもない人達が集まって行動するのですから、まずは詳しい人に相談するのが一番良いように思います。あまり親しくない人にお見舞いやプレゼントを贈ることになったら、誰だってまずは親しい人に相談するでしょう。嫌いなものを贈って迷惑がられないか、的外れなものを贈って相手が困惑するかもしれないと考えるから贈られる人と親しい人に「なにを贈ったらいいかな?」と相談するわけです。 ではハイチに千羽鶴を送ろうとしたり、チリの落盤事故に風鈴を贈った人は大使館にも相談しなかったのでしょうか。それはやはり相手のことを考えていなかったからだと思います。送る・贈ることばかりを考えて、相手のことを考えていなかったからハイチのボランティアの人に千羽鶴を送られても迷惑だと言われたり、チリの新聞にやんわり批判されたりするわけです。そしてこれらの批判は起こした行動そのものよりも、相手のことを考えなかったことに対する批判なわけです。 少し話しがそれますが、大使館というのは案外親切なところです。私が最初に電話したのはアメリカ大使館で、学生の時に学園祭で使用するポスターに関してでした。デザインを担当した学生がNASAの撮影した写真を使いたいと言い出したので、著作権の問題をクリアするためにどこに連絡していいかわからず、アメリカ大使館に相談したのです。大使館の担当者は福岡県から電話する私に、県内で写真を借りられるところを教えてくれて、さらにギャランティの大まかな額や使用する際の注意事項などを教えてくれました。 私の友人はホームステイで家に来ているオランダ人がホームシックになった時に、本人がオランダのなんとかという料理が食べたいと言うので電話帳を片