子供のための歴史講座:09アンドリュー・ジャクソン

注)この記事は以前のブログの転載記事です。

やあ〜乱世乱世。時は1830年、場所はアメリカ。日本はまだ江戸時代で、大塩平八郎の乱が数年後に起こる頃だ。アメリカでは「バカ」と呼ばれたアンドリュー・ジャクソンが大統領に就任した!



娘「バカが大統領になったの?」

選挙で他の候補者から「バカ」と呼ばれて、自分でも「バカのジャクソンでーす!」って言って選挙戦を戦ったんだ。ちなみにジャクソンは、古き良き時代の共和党を復活させた民主党から出馬した。

娘「え?なに?」

今のは忘れてくれ。政党の歴史は別にやろう。とにかくバカ呼ばわりされたジャクソンだが、軍人でアメリカ独立戦争の英雄でもあった。だから人気は高かった。

娘「イギリスをやっつけたんだ」

正確にはイギリスに味方したインディアンをやっつけた。現代風に言うと「虐殺した」だ。女性が生きていると子孫が増えるし、子供が残ると大人になって復讐に来るからと、女性と子供のインディアンは、徹底的に殺した。使える男は味方にして、戦いが終わったら約束を反故にした。

娘「ひどすぎる・・・」

殺したインディアンの皮を剥ぎ取って鞣してから、寝返ったインディアンの馬具にして使わせた。鼻は削ぎ落として戦利品として持ち帰った。

娘「そんな人が、なんで大統領になれたの?」

それまでは地主の子で、学校を出た金持ちにしか選挙権がなかったんだけど、この時代から、徐々に21歳以上の白人男性全員に選挙権を与える州が増えていたんだ。つまり学校に行ったこともなければ、政治のことなんかサッパリ分からない白人も投票できるようになったんだ。

娘「ワケわかんない人達が、ワケわかんない人を選んだの?」

正解!だから大統領になってからも、なかなかすごい。まず「インディアン移住法」を制定して、インディアンを僻地に追いやった。さらにイギリス資本の連邦銀行の免許更新を大統領拒否権を使って、更新させなかった。

娘「よくわかんない。どうなるの?」

大不況がやってきて、みんな貧乏になった。

娘「へ?」

仕組みは複雑だから省略するけど、銀行の調整をする連邦銀行がないから、勝手バラバラに動き出して、イギリスにお金がジャンジャン流出して、銀行が次々に倒産したんだ。

娘「誰でも投票できるようにしちゃダメだね」

これは民主主義の試練なんだよ。選ばれた一部の人だけが選挙権を持つのは、民主的じゃないんだ。だからアホでも変でも選挙権は渡した方が良いと言われている。

娘「でも、そのせいで大変なことになるんだよ」

変な人を選んでしまったら、みんなで痛い思いをするんだよ。そうして学ぶしかないのだ。ちなみに、ドナルド・トランプがジャクソンの再来とか言う人もいる。

娘「誰、それ?」

この人だ。テレビでよく見るだろ。

※アメリカのネットには、こんな写真が溢れました。

娘「あー、ヅラの人ね」

ヅラじゃない。。。



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