高校の制服のローファーは無理がある /血豆に耐えるJKたち
娘の高校が決まり、すぐに制服の採寸がありました。靴は定番のローファーで、本革かクラリーノから選ぶように言われ、娘は手入れが面倒という理由で迷わずクラリーノを選んでいました。靴のメーカーは定番のハルタで、学校指定のため他のメーカーはダメだと言われました。しかしローファーで他のメーカーを選べないというのは、かなり酷なことだと思うんですよ。
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友人の娘は高校3年性なのですが、未だにローファーが馴染まないと嘆いているそうです。くるぶしの骨が靴に当たり、タコになって痛いのだそうです。そこで厚手の靴下を履くと今度は小指が痛く、爪が食い込んで歩けなくなったそうです。サイズを大きくしてもくるぶしの骨が痛いのは変わらず、ブカブカなので走ると転びそうになるし、何より歩きにくいのだそうです。これらの話はローファーに限らず革靴にありがちな話ですが、ローファーだと特に起こりやすいんです。
このローファーの起源は諸説入り乱れていて、どれが本当かわかりません。アメリカ先住民の靴から進化したとか、ノルウェーで履かれていたノルウェーモカシンが元になったとか、とにかく様々な説が存在するのですが、現在のローファーに決定的な役割を果たしたのはアメリカのG.H.BASSが1936年に発表したウィーシャンズです。
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その後、アメリカではタッセルローファーが生まれたり、様々な進化とバリエーションが出てくるのですが、紐で縛らず気楽に捌けるこの靴は「怠け者」の意味でローファーという呼び名で括られていきます。
ボールジョイントは、足を上から見た時に左右に一番広い部分のことです。これが靴と合っていないと、足が痛くなるか脱げやすくなってしまいます。レースアップシューズなら、ボールジョイント部分に若干の隙間があるくらいで良いのですが、紐で縛らないローファーは、ここがぴったりでなければ本当に歩きにくい靴になってしまいます。
またかかとの形状も重要で、かかとが狭すぎると歩くたびにかかとに靴の革が当たって靴擦れの原因になります。逆に広すぎると、歩くたびにかかとが抜けてしまい、歩きにくいのはもちろん、走るとすぐに靴が脱げてしまいます。紐で縛れない以上、ローファーでは長さとボールジョイント、かかとがぴったり合う靴を探さないといけません。合わなければ、歩きにくく疲れやすく、時には痛くてしょうがない不快な靴になってしまうのです。
※定番のリーガルのペニーローファー
私はクロケット&ジョーンズ(C&J)のキャップトゥを持っていますが、かかとはスポッと抜けます。そのためC&Jのローファーは、全く足に合いませんでした。ややマシかな?と思ったのはエドワードグリーンのローファーですが、これも全くしっくりきませんでした。アメリカのオールデン、アレン・エドモンズも全く足に合わず、やっと合うのが見つかったのはJ.M.ウェストンでした。
※オールデンのペニーローファー
しかし10万円以上も出してローファーを買う気になれず、結局何も買わないまま今日に至ります。某靴職人から「いつでも足にピッタリなローファーを作りますよ」と言われていますが、ウェストンよりはるかに高額なので頼んでいません。ローファーは他の靴よりもサイズや形状が足に合うかシビアになるので、選ぶのが難しい靴だと実感しました。
アメリカで靴製造を学ぶと1955年にボックスシューズを、56年にはコインローファーを発表し、57年にはメンズ用のローファーを発売します。今日のハルタのヒット商品は50年代に揃いました。学校指定の靴としてはトップクラスのシェアを誇るようになり、多くの人が学生時代にお世話になるメーカーです。
この学生向けの印象が強いせいか、子供向けの靴であるイメージが先行していますが、革製のローファーを1万円台で出し続けているのは驚異的な努力を続けている証だと思います。また最近は大人向けの靴としても人気が出てきていて、特にスポックシューズは近年になって再注目されています。
※ハルタのスポックシューズ
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ローファーで血豆が
妻は嬉々として自分の学生時代を語り、靴が硬い間は擦れて痛いので血豆ができたと言っていました。同じクラスに何人かそういう人がいて、絆創膏を足に貼ったりテーピングしたりして靴を慣らしたそうです。友人の娘は高校3年性なのですが、未だにローファーが馴染まないと嘆いているそうです。くるぶしの骨が靴に当たり、タコになって痛いのだそうです。そこで厚手の靴下を履くと今度は小指が痛く、爪が食い込んで歩けなくなったそうです。サイズを大きくしてもくるぶしの骨が痛いのは変わらず、ブカブカなので走ると転びそうになるし、何より歩きにくいのだそうです。これらの話はローファーに限らず革靴にありがちな話ですが、ローファーだと特に起こりやすいんです。
そもそもローファーとは
靴の種類として、紐で縛り上げて固定するレースアップシューズやベルトとバックルで固定するモンクストラップシューズなどがあります。こういった履き口部分を締め上げるものが存在せず、靴の形状だけで足に靴を固定する靴として、スリッポン(Slip on)というのがあります。ローファーはスリッポンの一種で、その中でも日本でローファーと言えばペニーローファーとかコインローファーと呼ばれる靴を指すことがほとんどです。このローファーの起源は諸説入り乱れていて、どれが本当かわかりません。アメリカ先住民の靴から進化したとか、ノルウェーで履かれていたノルウェーモカシンが元になったとか、とにかく様々な説が存在するのですが、現在のローファーに決定的な役割を果たしたのはアメリカのG.H.BASSが1936年に発表したウィーシャンズです。
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その後、アメリカではタッセルローファーが生まれたり、様々な進化とバリエーションが出てくるのですが、紐で縛らず気楽に捌けるこの靴は「怠け者」の意味でローファーという呼び名で括られていきます。
ローファー選びは難しい
ローファーは紐やストラップで締め上げないため、靴の形状と足の形が合っているかが極めて重要になります。もちろん他の靴でも重要なのですが、ローファーでは特に重要になるのです。靴を選ぶ際には、靴の長さの他にかかとの形状やボールジョイント(またはボールポイント)が重要になってきます。※ボールジョイントの位置 |
ボールジョイントは、足を上から見た時に左右に一番広い部分のことです。これが靴と合っていないと、足が痛くなるか脱げやすくなってしまいます。レースアップシューズなら、ボールジョイント部分に若干の隙間があるくらいで良いのですが、紐で縛らないローファーは、ここがぴったりでなければ本当に歩きにくい靴になってしまいます。
またかかとの形状も重要で、かかとが狭すぎると歩くたびにかかとに靴の革が当たって靴擦れの原因になります。逆に広すぎると、歩くたびにかかとが抜けてしまい、歩きにくいのはもちろん、走るとすぐに靴が脱げてしまいます。紐で縛れない以上、ローファーでは長さとボールジョイント、かかとがぴったり合う靴を探さないといけません。合わなければ、歩きにくく疲れやすく、時には痛くてしょうがない不快な靴になってしまうのです。
私とローファー
私は年齢の割に足が細く、足幅は2EかE、メーカーによってはDの靴を履きます。そのため20代の頃は国産のローファーは全く履けませんでした。当時の代表的なローファーはリーガルが出していたものですが、3Eのため履くとすぐに脱げてしまうのです。さらに私のかかとは細いので、リーガルのローファーでは全くかかとをホールドしてくれません。※定番のリーガルのペニーローファー
私はクロケット&ジョーンズ(C&J)のキャップトゥを持っていますが、かかとはスポッと抜けます。そのためC&Jのローファーは、全く足に合いませんでした。ややマシかな?と思ったのはエドワードグリーンのローファーですが、これも全くしっくりきませんでした。アメリカのオールデン、アレン・エドモンズも全く足に合わず、やっと合うのが見つかったのはJ.M.ウェストンでした。
※オールデンのペニーローファー
しかし10万円以上も出してローファーを買う気になれず、結局何も買わないまま今日に至ります。某靴職人から「いつでも足にピッタリなローファーを作りますよ」と言われていますが、ウェストンよりはるかに高額なので頼んでいません。ローファーは他の靴よりもサイズや形状が足に合うかシビアになるので、選ぶのが難しい靴だと実感しました。
日本の老舗メーカー ハルタ
学生のローファーといえばハルタというくらい、今やハルタと学生は切っても切れない存在になっています。創業は1917年ですから100年以上の歴史を持つメーカーです。荒川区の南千住に春田製靴店として創業されました。戦後には上場してハルタ製靴株式会社となり、子供靴や婦人靴を製造販売するようになります。アメリカで靴製造を学ぶと1955年にボックスシューズを、56年にはコインローファーを発表し、57年にはメンズ用のローファーを発売します。今日のハルタのヒット商品は50年代に揃いました。学校指定の靴としてはトップクラスのシェアを誇るようになり、多くの人が学生時代にお世話になるメーカーです。
この学生向けの印象が強いせいか、子供向けの靴であるイメージが先行していますが、革製のローファーを1万円台で出し続けているのは驚異的な努力を続けている証だと思います。また最近は大人向けの靴としても人気が出てきていて、特にスポックシューズは近年になって再注目されています。
※ハルタのスポックシューズ
まとめ
ローファーは最もサイズや形状選びがシビアな靴です。紐やバックルなどで足と靴を固定できるわけではないので、靴と足の形状が一致するかどうかが重要です。足に合わない靴は歩きにくく疲れやすいだけでなく、足を痛める原因になります。そういう意味で、制服に靴メーカー1社のローファーを指定するのは履く側にとって辛いのです。ローファーを制服にするなら、もう少し柔軟な対応をとっていいと思うんですけどね。靴関連記事
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