懐中電灯は逆手に持つ方が良いという話

アメリカの映画やドラマを見ていると、懐中電灯を逆手に持ち、自分の顔の高さから照らしているのを見かけます。日本では馴染みのない持ち方ですが、夜道を懐中電灯を持って歩く時などは、この持ち方の方が良いと思います。その理由を解説していきます。




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日本では順手で持つのが主流

日本の懐中電灯は、ホームセンターで売られているものの大半が、懐中電灯の上部から持つようになっています。そのため順手で持つのが主流になっています。

※大抵の人がこうやって持つと思います。


対して外国製の懐中電灯の多くは円柱形で持ち手がないものが多く、順手でも逆手でも持てるようになっています。文化の違いなのかもしれませんが、欧米ではどちらでも持つことができて、日本は順手で持つのが前提の商品が多くなっています。

※アメリカ映画では、このように逆手に持つのを多く見かけます。


相手を殴るために逆手に持つ?

アメリカの警官が懐中電灯を逆手に持つのは、暴漢が現れた時に懐中電灯で相手を殴りやすいから、という説があります。これは半分正解で、半分不正解です。確かに以前はマグライト社の大型ライトが主流で、その形状と重さは警棒のようでした。実際にライトで殴る警官も多く、逆手にして持っていればいざという時に思いっきりスイングできます。

※マグライトの大型ライト。警棒の代わりになります。


しかしロサンゼルスでは、この懐中電灯を脅威に思う市民が多く、ペリカン社とロス市警が共同開発した「ペリカン7060」が標準になりました。この動きは他の警察にも広がり、重くて大型な懐中電灯から、小型ライトに切り替えが進んでいます。そして小型ライトに代わっても、相変わらず逆手で顔の高さにライトを持っているのですから、殴るために逆手に持っているわけではないのです。

※ペリカン7060を持つお巡りさん




やってみるとすぐにわかる違い

順手に懐中電灯を持って歩いてみましょう。どうしても歩く時に腕を振るので、ライトの光が上下に揺れます。正面から歩いてくる人がいると、無意識に相手の顔をチラチラと照らしてしまいます。夜道を歩いていて、知らない人が反対側から歩いてきた時に、顔をチラチラと照らされて眩しいのはイラッとしませんか?経験がある人も多いと思います。

どころが逆手に持って顔の高さににすると、ライトの光は揺れることなく、視線の先を照らしてくれます。反対側から人が歩いてきたら、ライトを少し下に向けるだけで、相手に眩しい思いをさせずに済みます。これはやってみると、驚くほど違いが出ますよ。それに常に自分の視線の先が明るいので、ライトを使う側にとってもメリットがあります。

まとめ

夜道を歩く時には、ライトを逆手に持つこと私は推奨します。むしろマナーがうるさく言われる昨今の日本で、この持ち方が普及しないのが不思議なくらいで、順手で持つメリットはあまりないように思います。なんだか映画の真似をしているようで恥ずかしいと思う方もいるとは思いますが、試してみると大きな違いに気がつくと思います。


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※大人気のシュアファイアの中でも特に人気のG2X PROです。

コメント

  1. シグナルというドラマを観ていて、妻が懐中電灯の持ち方に疑問を持ち、調べてみました。
    大変参考になりました。

    返信削除

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