アメリカを感じるワークブランド /カーハート
100年以上続くアメリカのワークウェアブランドのカーハートは、一貫して労働着を作り続けているブランドです。アメリカのワークブランドのいくつかは、販路を拡大するためにおしゃれなデザインに傾倒していますが、カーハートはファッション向けに別ラインを持つことで本家は頑なに労働着を作り続けています。その質実剛健なつくりは、ファッション性を排除したために逆にファッショナブルに見えるという逆転も起こっていて、ストリートカルチャーを中心にカーハートが見直されています。
関連記事
アメリカン・ワークウェア入門
カーハート ペインターパンツのレビュー
カーハート V01ダックベスト レビュー
映画の中のカーハート
鉄道労働者にカーハートのオーバーオールが受け入れられると、駅から駅へ移動しながら次々に販路を拡大して、20もの工場を持つ会社に急成長します。しかし1929年の金融恐慌で、ほとんどの工場を閉鎖することになりました。しかしケンタッキー州の工場を”Back to the Land"のキャッチコピーで大々的に宣伝し、アメリカ製であることの重要性を訴えるようになりました。その後も地道な販売を続け、戦争特需などもあって復活を遂げています。
今日では作業用のパンツ、ジャケット、コートなどを中心に販売し、アパレル的な戦略もとりつつあるアメリカを代表するワークブランドです。
リーバイス501
ヘインズ赤ラベル、青ラベル
アルファ MA-1
セロ ボタンダウンシャツ
ショット ライダースジャケット
などが並ぶ中、カーハートのペインターパンツも売られていました。5000円くらいで並べられたカーハートを「安い、安い」と多くの人が騒いで買っていたので、私も1つ買ってみることにしたのが最初でした。ペインターパンツに加えてチョアコートを買いましたが、生地がカチカチで着づらかったのを覚えています。当時はワークウェアに凝る人は国産ブランドのシュガーケーンなどを着ていましたが、それらに比べるとつくりが荒っぽいアメリカらしい雰囲気が印象的でした。
関連記事:ユニクロと柳井正氏の思い出 /腰が低い人でした
V01 ダックベスト
中がキルティングになっていて、驚くほど暖かいベストです。買ったばかりは固いダック地に膨らんだキルティングのおかげで、救命胴衣のようにパンパンに膨らんでいます。洗濯を繰り返すことで生地が屋若くなり、こなれてきます。気持ち小さいと感じるくらいのサイズが丁度良く、着ているうちに体に馴染んできます。
以前紹介したキャンバーのスウェットに、V01ダックベストを着ると冬でもかなり暖かいので気に入っています。またインナーとして着ることもでき、着回しが良いベストです。V02は同じ形でサンドストーン加工されています。
関連記事:カーハート V01ダックベスト レビュー
関連記事:CAMBER(キャンバー)/やり過ぎ感満載のスウェット
C001 チョアコート
カーハートの中で最も人気のある商品で、映画でもよく見かけるのが、このチョアコートです。アメリカのワークウェアの中でも、傑作の1つではないでしょうか。頑丈で実用一点張りのスタイルは逆にファッショナブルな印象を与え、ラッパーなどストリート系ファッションのアイコンにもなりました。
以前、私はライナーが付いていないモデルを持っていましたが、今のモデルは全てライナーが付いているようです。C002は、やや着丈の短いトラディショナルジャケットと呼ばれるもので、胸ポケットがありません。C003はトラディショナルなコートと呼ばれ、フラップのついた胸ポケットが特徴です。
映画「ザ・タウン」でベン・アフレックが着ているのはC003です。トラディショナル・コートと呼ばれている人気のコートです。
J001 デトロイトジャケット
ザ・ブルーカラーなジャケットで、これを着るだけで労働者になれるので映画でもよく見かけるアイテムです。名前の通りデトロイトの工場で働く人達が、いかにも着ていそうなデザインです。J001はスラントポケットが特徴ですが、J002では大型のパッチポケットになっています。
ジョニー・デップもデトロイトジャケットを愛用しています。
B01 ダブルニー・ペインターパンツ
カーハートが最初に作ったオーバーオールの腰から下の部分だけを切り取ったような形状で、膝の部分が二重になったワークパンツです。B02はシングルニーで、リベット留めではなく各パーツは縫い付けられています。こちらの方が人気のようで、私も3本持っています。
昨今の基準からすると、かなり太めのパンツで、柔道着を着たようだと言う人もいました。また分厚く硬いダック地は、何度も洗うことで馴染んでくるので、最初は履きにくいという人もいるようです。そんな方にはウォッシュ加工されて最初から柔らかい(他社と比べると、これもまだ十分硬いのですが)B11がお勧めです。また同じ形でデニムで作られたB172も人気です。
R01 オーバーオール
カーハートの原点とも言えるオーバーオールで、日曜大工にぴったりの雰囲気です。金具が特徴的で最初は戸惑うかもしれませんが、すぐに慣れます。オーバーオールは細かな違いで多くの種類があり、R03はR01と見た目は同じながらも仲がキルティングになっており、さらに裾が膝までジッパーで開くブーツ仕様になっています。
関連記事
アメリカン・ワークウェア入門
カーハート ペインターパンツのレビュー
カーハート V01ダックベスト レビュー
映画の中のカーハート
にほんブログ村
関連記事
アメリカン・ワークウェア入門
カーハート ペインターパンツのレビュー
カーハート V01ダックベスト レビュー
映画の中のカーハート
カーハートとは
1855年8月27日、ニューヨークに生まれたハミルトン・カーハートは、フィラデルフィアのヤングスミスフィールド&カンパニーに勤めていました。1884年に家具などを販売するハミルトンカーハート&カンパニーをケンタッキー州に設立し、1889年にミシガン州デトロイトに移ると鉄道員向けのワークウェアの製造を始めました。ダック生地と呼ばれるテントの生地で、労働者が使うオーバーオールを作ると、労働者達に意見を求めて改良を重ねていきます。鉄道労働者にカーハートのオーバーオールが受け入れられると、駅から駅へ移動しながら次々に販路を拡大して、20もの工場を持つ会社に急成長します。しかし1929年の金融恐慌で、ほとんどの工場を閉鎖することになりました。しかしケンタッキー州の工場を”Back to the Land"のキャッチコピーで大々的に宣伝し、アメリカ製であることの重要性を訴えるようになりました。その後も地道な販売を続け、戦争特需などもあって復活を遂げています。
今日では作業用のパンツ、ジャケット、コートなどを中心に販売し、アパレル的な戦略もとりつつあるアメリカを代表するワークブランドです。
私とカーハート
私が初めてカーハートに出会ったのは89年で、場所はユニクロです。当時のユニクロは社名を小郡商事といって、自社ブランドの服を販売していました。しかし知名度がなく、自社ブランドも決して良質とは言えない時代で、客引きのためにアメリカから並行輸入した商品を安く販売していました。リーバイス501
ヘインズ赤ラベル、青ラベル
アルファ MA-1
セロ ボタンダウンシャツ
ショット ライダースジャケット
などが並ぶ中、カーハートのペインターパンツも売られていました。5000円くらいで並べられたカーハートを「安い、安い」と多くの人が騒いで買っていたので、私も1つ買ってみることにしたのが最初でした。ペインターパンツに加えてチョアコートを買いましたが、生地がカチカチで着づらかったのを覚えています。当時はワークウェアに凝る人は国産ブランドのシュガーケーンなどを着ていましたが、それらに比べるとつくりが荒っぽいアメリカらしい雰囲気が印象的でした。
関連記事:ユニクロと柳井正氏の思い出 /腰が低い人でした
カーハートの代表モデル
カーハートは品番の頭にアルファベットがつき、その後に数字がつきます。アルファベットがVならベスト、Jはジャケット、Cはコート、Bはボトムスを表します。数字の1は最もスタンダードなモデルで、少しずつアレンジした形が2や3になります。V01 ダックベスト
中がキルティングになっていて、驚くほど暖かいベストです。買ったばかりは固いダック地に膨らんだキルティングのおかげで、救命胴衣のようにパンパンに膨らんでいます。洗濯を繰り返すことで生地が屋若くなり、こなれてきます。気持ち小さいと感じるくらいのサイズが丁度良く、着ているうちに体に馴染んできます。
以前紹介したキャンバーのスウェットに、V01ダックベストを着ると冬でもかなり暖かいので気に入っています。またインナーとして着ることもでき、着回しが良いベストです。V02は同じ形でサンドストーン加工されています。
関連記事:カーハート V01ダックベスト レビュー
関連記事:CAMBER(キャンバー)/やり過ぎ感満載のスウェット
C001 チョアコート
カーハートの中で最も人気のある商品で、映画でもよく見かけるのが、このチョアコートです。アメリカのワークウェアの中でも、傑作の1つではないでしょうか。頑丈で実用一点張りのスタイルは逆にファッショナブルな印象を与え、ラッパーなどストリート系ファッションのアイコンにもなりました。
以前、私はライナーが付いていないモデルを持っていましたが、今のモデルは全てライナーが付いているようです。C002は、やや着丈の短いトラディショナルジャケットと呼ばれるもので、胸ポケットがありません。C003はトラディショナルなコートと呼ばれ、フラップのついた胸ポケットが特徴です。
映画「ザ・タウン」でベン・アフレックが着ているのはC003です。トラディショナル・コートと呼ばれている人気のコートです。
J001 デトロイトジャケット
ザ・ブルーカラーなジャケットで、これを着るだけで労働者になれるので映画でもよく見かけるアイテムです。名前の通りデトロイトの工場で働く人達が、いかにも着ていそうなデザインです。J001はスラントポケットが特徴ですが、J002では大型のパッチポケットになっています。
ジョニー・デップもデトロイトジャケットを愛用しています。
B01 ダブルニー・ペインターパンツ
カーハートが最初に作ったオーバーオールの腰から下の部分だけを切り取ったような形状で、膝の部分が二重になったワークパンツです。B02はシングルニーで、リベット留めではなく各パーツは縫い付けられています。こちらの方が人気のようで、私も3本持っています。
昨今の基準からすると、かなり太めのパンツで、柔道着を着たようだと言う人もいました。また分厚く硬いダック地は、何度も洗うことで馴染んでくるので、最初は履きにくいという人もいるようです。そんな方にはウォッシュ加工されて最初から柔らかい(他社と比べると、これもまだ十分硬いのですが)B11がお勧めです。また同じ形でデニムで作られたB172も人気です。
関連記事:カーハート ペインターパンツのレビュー |
R01 オーバーオール
カーハートの原点とも言えるオーバーオールで、日曜大工にぴったりの雰囲気です。金具が特徴的で最初は戸惑うかもしれませんが、すぐに慣れます。オーバーオールは細かな違いで多くの種類があり、R03はR01と見た目は同じながらも仲がキルティングになっており、さらに裾が膝までジッパーで開くブーツ仕様になっています。
小物類
カーハートは小物も充実していて、バッグをはじめとしてさまざまなものが用意されています。カーハートWIP
こちらはアメリカのカーハートは異なるラインで、ファッション性を重視したヨーロッパのラインになります。アメリカ製に比べて生地が薄く、街着として使うことを前提にしています。私もペインターパンツを一本持っていますが、ワークウェアという感じはしないですね。私はあまり好みではないのですが、こちらの方が着やすくて良いと思う方も多いと思います。カーハートのテイストを気軽に、街着として使うためのラインだと思ってください。まとめ
ゴツく固く質実剛健なワークウェアです。何度も洗うことで体になじむので、それまでは固くて着にくいと思います。世の中にはワークウェアといいつつ、仕事には使えない軟弱な服もありますが、カーハートは建設現場だろうが工場だろうが過酷な環境でこそ本領を発揮するブランドです。そのためとっつきにくい気もするかもしれませんが、体になじむと手放せない気持ちになります。気負うことなく普段着として、気軽に扱えるのが魅力です。関連記事
アメリカン・ワークウェア入門
カーハート ペインターパンツのレビュー
カーハート V01ダックベスト レビュー
映画の中のカーハート
にほんブログ村
コメント
コメントを投稿