万双のシモーネ シングル天ファスナーを8年使ったレビュー

上野の万双のカバンを最初に買ってから、約8年が過ぎました。ほぼ毎日のように使い続けているシモーネ シングル天ファスナーを紹介しつつ、使用感などをまとめてみたいと思います。



関連記事:高いコストパフォーマンス /万双のカバン

万双を知ったきっかけ

某国産有名ブランドのナイロン製のカバンを使用していたのですが、ボロボロになってきたので、どこのカバンを買おうか飯野高広さんに相談したところ万双を勧めて頂きました。そこで早速、上野のアメ横に見に行ったのが最初です。

二木ゴルフの看板を目印に初めて店舗を訪れた時は、あまりの小ささに驚きました。下町のカバン屋さんといった雰囲気の佇まいです。そこにたまたまいたのが社長の武井さんで、あれこれカバンの話を聞かせて頂きました。

シモーネ シングル天ファスナーを選んだ理由

ブリーフケースやダレスバッグの方がビジネス向きで大人のイメージがあるのは承知ですが、天ファスナーの方が使いやすいと思いました。さらに価格が安いこともあり、初めてのブランドにあまり高額な出費もどうかと思って、これに決めました。



修理履歴

私の使い方が荒っぽかったようで、3年くらい経ってから、カバンの縁の部分のパイピングがボロボロになりました。ボロボロになったのは底面部なので、水を吸ったり泥がついたりで、かなり痛んだようです。万双に持ち込み、1ヶ月くらいで修理が終わりました。



次に5年を過ぎた頃に、ハンドルが取れました。重いものを入れ過ぎている自覚はあったのですが、突然ポロっと取れてしまいました。これも万双に持ち込み修理してもらいました。どちらも修理費用は3000円くらいだったと思います(正確には覚えていません)。

手入れ方法

クリーム等は一切使わず、乾拭きのみです。オイルドレザーなので、メンテナンスは基本的に乾拭きだけで良いので、デリケートクリーム等も使用していません。雨に濡れたら拭いていましたが、日光の当たらないところで乾燥させる程度です。革を可愛がりすぎる人が結構いますが、オイルドレザーは乾拭きで十分だと思います。

気に入っているところ

前面と背面にポケットがあるのが便利です。iPadなどは、ここが定位置になっています。書類をもらった時など、一時的にここに入れています。



シモーネという革の特性として、傷がついても乾拭きすれば消えるというのがあり、これはとても気に入っています。度々大きな傷が入りましたが、布で擦れば消えてしまいます。このシモーネはイタリアの有名な革、ミネルバリスシオにそっくりですが、社長の武井さんは明確に異なるタンナーのものだと答えていました。大人の事情を想像するかは、人それぞれです。

そしてかばんとしては当たり前なことですが、重心が真ん中にあり、真下に向かっています。そんな当たり前のことと思うかもしれませんが、以前使っていた某国内メーカーのナイロンカバンはそうなっておらず、カバンは軽量なのに、持つと変な重量感があり疲れました。

少し残念なところ

自立しにくいため、床に置くと転がることがしばしばあります。これはシモーネの特性なので仕方ないですし、絶対に嫌だというほどでもありません。自立したカバンが必要なら、ブライドルレザーなどで作られたカバンを選んだ方が良いでしょう。

総革なので、重さがかなりあります。1.5kgぐらいでしょうか。しかし先に書いたように重心がしっかりしていて、ハンドルも持ちやすいので、それほど嫌な点でもありません。

各部の紹介

しっかりしたハンドルで、太さも適当です。手に食い込まない形状になっています。



スーツやコートに擦れると、カバンがピカピカに光り出します。もちろん乾拭きしても、同じく光ります。手入れのしがいがあります。

国産のカバンらしく、内張が施されています。イギリスのカバンのように内張なしの無骨さも良いですが、これはこれで国産らしくて良いと思います。



内側にもポケットが付いていて、中身を仕分けるのに便利です。

マチが約7cmあるので、細身の水筒も入ります。もちろん500mlのペットボトルや折り畳み傘も入ります。

総合的に見て

とても良いカバンだと思います。サラリーマンがやや多めの書類等を持ち歩くのに適当なサイズですし、オイルドレザーなので雨にも強く、傷も目立たなくなります。つくりはオーソドックスなので、悪目立ちもせずにカバンとしての基本的な要素を抑えています。

※現行のシモーネシングル天ファスナー

現在はシモーネ天ファスナーは変更され、形状が変わっています。また同じ形の鞄は革が変更され、双鞣和地という国産の革が使われています。どちらも使ったことがないので、現行のモデルに関してのコメントは控えますが、万双の仕事なのですから派手さはなくても堅実な仕事をしていると思います。流行に関係なく、しっかりした鞄を探している方なら検討に加えると良いと思います。


革製品のメンテといえば、まずデリケートクリームです。

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