デブとブスはお断り! 堕ちたアバクロ
アバクロンビー&フィッチというアパレルブランドをご存知でしょうか?19世紀のアメリカに生まれたアウトドアメーカーで、高品質で本格的な用品を揃えて人気を得ました。アーネスト・ヘミングウェイも顧客で、そのタフなイメージが定着していました。
しかし、現在のCEOマイケル・ジェフリーズが就任すると、若者向けのカジュアルブランドに変身します。さらにジェフリーズは徹底したイメージ戦略を打ち出し、美男美女を使った白人至上主義的なマーケティングを展開しました。
この差別主義的なマーケティングが、清々しさすら覚えるほど徹底しています。入り口にはイケメン白人男性が、マッチョな上半身を露わにして客を迎えます。店員も白人が多く、マネージャーへの昇格は白人が優先されると言われています。
※こんな軍団に迎えられて店に入る気分はどんなだろう?
黒人の店員に「髪型が変だからクビ」、ムスリムの店員に「スカーフをしているからクビ」、義手の女性店員に「かっこ悪いから、お客の前に出ないで」とバックヤードに回して訴訟を起こされています。さらに白人でも、美男美女以外は排除されるといいます。
広告はもちろん白人の美男美女だらけです。一部に有色人種とのクォーターより薄い人はいますし、ごくわずかに黒人もいます。しかしアジア人はいません。アジア人はダメだけど、広告に犬は映っています。しかし犬も欧米産の犬だけになっています。清々しいほどの偏りっぷりです。
ジェフリーズCEOは「デブはウチの服を着るな」と発言し、レデイースは日本サイズでいうと13号までしか売っていません。平均的なアメリカの女性からすると、かなり小さめのサイズです。
さらにリアリティ番組の中で、評判の悪い男性がアバクロの服を着ているのを見つけると「イメージダウンだ。アバクロを着ないと約束してくれれば金を払う」と、本当にオファーしていました。
当然ながらアメリカでの評判は悪くなる一方で、セールをしても売上げが急落し、一部の有志が「アバクロを買って、ホームレスに寄付しよう」という活動を始める始末で、今やホームレスのブランドというイメージすら付きつつあります。
かつて本格志向のアウトドアメーカーだったのが、10代向けのカジュアルブランドになり、今や差別主義の広告塔のようになってしまったのは、本当に残念です。
アメリカのリトルロック高校で人種差別が撤廃されたのを記念して作られたコインです。
アメリカのリトルロック高校で人種差別が撤廃されたのを記念して作られたコインです。
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