ターゲットは誰だったのか?

※こちらは以前の「はねもねの独り言」に書いていた記事です。

交番のおまわりさんを主人公にしたロングランのマンガがありますね。そのマンガを実写化した映画が大コケなのだそうです。テレビシリーズでコケ、時間枠拡大のドラマでコケ、それでどうして映画化しようと思ったのか不思議ですが、やっぱりコケたようです。コケた理由はさまざまでしょうが、このテレビシリーズが始まった時から私は誰に見てもらいたいのかわかりませんでした。どの層をターゲットにしているのかがわからないのです。


面倒くさいのでタイトルを書いてしまいましょう。こち亀が実写化されたのは今回が初めてではありません。かつてせんだみつお主演で実写化されたことがあるのですが、寅さんに続く定番シリーズに育てたいという想いも空しく散々な結果に終わっています。確かにこち亀が持つ人情モノの一面は定番化しやすいように思いますが、キャラが突出しているため、実写化するとイメージが異なりすぎるというのがあるようですね。

香取慎吾主演のこち亀は、テレビのCMを見る限り誰を顧客対象にしているのかが不明でした。こち亀は私が小学生の頃から始まったマンガで、ファンは今の30代後半以上に多いのではないでしょうか。しかし主演や助演のタレントを見る限り、10代から20代を対象にしているように見えます。素材と配役のミスマッチがある以上、新しいこち亀を構築する必要があるのですが、それにしては原作があまりに長く連載されているのでイメージが定着化しすぎています。

こち亀を読んでいた層には、短足・がに股でないだけでなく麗子より背が高い両津など考えられないでしょうし、香取ファンはわざわざ格好悪くして奇声を発する香取慎吾など見たくないでしょう。一体、誰をターゲットにした商品なのかがサッパリわかりません。驚くほど客が入っていないという記事がどこかに出ていましたが、それは驚くようなことではなく当然の成り行きのようにも見えます。

しかし何とも皮肉なのは、欲に目が眩んで大掛かりなものを作り、その結果失敗して大損をするというのはこち亀の王道パターンであり、それを実現してしまったという面ではまさにこち亀らしくなってしまったところです。しかし「ヤマト」といい、この手の失敗が増えてますね。


追記
友人とこの話をしていたら、香取慎吾の演技力が云々と言われました。しかし私はその点には言及しません。だって同じSMAPの中居正広の歌唱力をどうこう言う人はいませんよね。それと同じで、香取慎吾の演技力を語っても意味がないと思うんですよ。マジで。







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