イタリアのお色気番組が教えてくれたこと /コルポグロッソ

※この記事は2016年5月3日に、前のブログに書いた記事の転載です。

「コルポグロッソ」という番組をご存知でしょうか?80年代から90年代にかけてイタリアで高視聴率を誇ったお色気番組で、日本では「スーパードラマTV」が放送していました。






インパクトのある司会者

お色気です。ヌードです。若い女性がバンバン脱ぎます。しかし何かが変なのです。いや、明らかに変です。まず司会者です。ウンベルト・スマイラという芸達者の太っちょが務めます。この方、誰もが言いますが漫画「Dr.スランプ」のアラレちゃんを作った則巻千兵衛に似ています。



この則巻千兵衛は、周囲でバンバン女性が脱いでも全く無関心に進行します。千兵衛はゲイなのか?と思える無視っぷりです。番組は一般応募の男女がゲームを行う形で進行しますが、その間にも番組を盛り上げるチンチン・ガール(チンチンはイタリア語で乾杯)が、時に脈絡なく脱ぎます。しかし則巻千兵衛は、何事もなかったかのように進めます。



ゆるゆるの裸になるゲーム

そしてこの一般応募の男女が行うゲームは、相手に「待った」をしてもらうために服を一枚脱がなくてはいけなかったりで、基本的に裸になるのが目的のようなユルさです。ゲームの名前も「暑いか寒いかゲーム」みたいな名前が多く、企画そのものがユルいです。

その途中に無意味に露出度の高い踊りや歌があり、CMの前に女性が胸を露出し、またゲームで脱ぐという感じです。まるで自己主張をするかのように次々と女性が胸を露出しているのを見ていると、秘められず恥じらいもない裸はエロくないのだと実感します。



歌う目的は脱ぐこと。踊る目的は脱ぐこと。ゲームの目的は脱ぐこと。ニッコリ笑って脱ぐ。ポーズを決めて脱ぐ。一言喋って脱ぐ。延々とこんなことが続くと、バカバカしさに笑いが出ますがエロさは消えてしまいます。



まとめ

イタリアには、延々と裸の男女が出てくるのにエロさがない奇作映画「ソドムの市」というのがありますが、雰囲気は正反対です。あ、この映画を知らない人は見る必要ないですし、調べなくてもいいですからね。私は初めて見た時に、本当に耐えがたい気持ち悪さに襲われましたから。

イタリアは裸に関して、他にはない視点があると思います。



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